批判的に聞く(5): 【直言極言】改めて、安倍絶対支持とTPP絶対反対[桜H25/3/22]の分析・批判編です
コメント欄のみなさんの的確な分析でほぼ言い尽くされている観もありますが、あらためて水島氏の発言の問題点を指摘してみたいと思います。
まずは彼の発言の全文を改めて読み返し、要約をしてみましょう。
全文
みなさん、こんばんは、直言極言の時間です。
今日はですね、先週の土曜日行いましたTPP問題、あらためまして、がんばれ日本は、安倍絶対支持、そしてTPP絶対阻止ということのお話をさせていただきたいと思います。今日はですね、まず討論についてお話したいと思います。討論の三時間目の時、東谷さんと私が、安倍さんの対応を巡って議論になりました。基本的に、TPPについての認識というのは、100%近いものであります。同じものであります。しかし、それを推進したというか、交渉に参加するということを表明した安倍首相をどう見るかということで、もう変えた方がいいというか、すぐにとは言わないが、あいまいなんですけども、この点について意見が違ったわけであります。あとから、関岡さんから社長と同じ考えですという電話連絡をいただきました。
つまり、現実の問題をどうするかということを考えなければ政治と言うものはやっていけない。学問としてはTPPの問題は非常に危険で、日本の国柄そのものを変えてしまう危険性をもった亡国最終兵器といっても間違いないことだと私も考えております。これは言志にお書きになっている中野剛志さんも同じ考えだと思います。東谷さん、中野さん、みんな同じです。私も同じです。ただ、私たちは、今自分が実際に生きている。そして暮らしている。そして日々、これは実存主義的な意味ではありませんけれども、日々決断をしながら、未来へ自分を投企していかなきゃいけない。日本も同じであります。そして安倍晋三という首相も、そういうことであります。
今まで縷々例を挙げながら、話してきました。たとえば、一つ、これも前に言ったと思いますけれども、ちょっと汚い言葉ですけれども、力のないか弱い女性が、とんでもない暴力大男にレイプされていると。俺の言うことを聞かなければ殺してしまうぞ。首も絞められた。そうしているとき、私たちはどうしたらいいか。普通は、横にいる人は、やめさせるように一緒になって女性の味方をして、やめさせるようにする。そんな犯罪やらせてはいけないわけです。ところが女性が、もう殺されるのはしょうがないから、こんな力のある男にレイプされてしまう、こういうのは仕方がない。命あっての物種だという形で、仕方なく首を絞められたあげくに、力を抜く。叫び声をあげるのをやめる。殺されるよりはということで。としたとき、横に立っていた、それを見ていた男が、「なんだお前は、本当はレイプが好きなんじゃないか。結局お前は売女なんだ。売女。しっかりしろ。操を守れ。」こういう言い方をして、怒りまくっていると、言うような例を前にもあげたわけであります。これが日本政府、安倍政権と、アメリカの政権という言い方にあまりに当てはめるのは乱暴かも分かりませんが、原理と現実、このことを私たちははっきり分けなければいけないということを言ってきたわけであります。
と同時に、もう一つですね、なぜオバマと安倍会談の中で熾烈な議論があったといわれていると言えば、アメリカの一つの選択が、今、世界戦略が再編されておりますけれども、一番今、アメリカが選択しようとしていること、中東からの撤退や、あるいはアジア、東アジアからの撤退、これは財政的な問題で、自分一人ではもうやりきれなくなってきている。そういう中で安倍さんに提示したのは、木曜日にもお話しましたが、お前がTPPに参加しなければ、私たちは、米国としては米中TPPというかですね、米国と中国でアジア支配、アジアあるいは世界の支配を考える。そういった枠組みを作ると。それでもいいのかと。米中でやってお前のところはとにかく無視して、徹底的にやっつけると。米中で、このアジアを支配していくような構造を作っていく。今、実際には、具体的には起こっているわけです。グァムの周辺の島を中国が買い取ったり、様々な形で、経済的な形、財務長官が習近平をすぐに訪れたり、そういう形のがっちりしたものが始まっているわけです。そういう中で、日本がどういう立場をとるか選択を求められたとき、安倍さんは、今言った、レイプされるだけではないという。今言った、だったらやれるならやってみなさいと。我々は核武装もする。自主防衛もする。もっと言えば、中国と一緒になってアメリカをアジアからたたき出すと、言ったようなことまで、私は議論として、まあたたき出すというのは大げさですけれども、あなたたちがアジアにいられなくなるようになりますよと。私たちにも選択があると。日米安保条約というものを本当にきちんと復活させる意思がなくて自分たちのためだけにやるなら我々は核武装もしなきゃいけない。自主防衛もしなきゃいけない。そして中国とも共に手を携えなきゃいけない。アメリカはアジアにいられなくなりますよ。それでもいいですか。いうような形でぶつかりあったはずです。
これは当然国際政治の中で、これはあまり言ってなかったんですけれども、あまりに短絡的にTPPの原理が悪い、良いというだけで言う方が多いんです。あえて今日言わせてもらっていますけれども、そういう熾烈な戦いがあった。そういう中で、安倍首相がこの中で言った、まあ決意表明の中で言った印象深い言葉がありました。国家百年の計。そしてもう一つはラストチャンス。まさに私も、アメリカと中国、こういうところから自立する日本がいわゆる独立不覊の国になっていく、戦後レジームを脱却する最後のチャンスだったと思います。もしこれを、今考えるとですね、これをまあ、参加する、交渉参加に表明をしなければ、今言った米中共同支配体制、そういった中で日本は財布として収奪され、そういういわゆる日本が、再び、ライジングサンになることはあり得なかった。そういう綱渡り的な状況だったと考えるわけであります。そういう中で、TPP交渉に参加するという形で、その後安倍さんが、絶えずどんな記者会見でも言っていたのが、TPPは六項目と聖域なき関税、関税自主権を守ると言いながら、もう一つはアジアとの枠組みを考えていく。安倍さんが今理想としている首相像というのは、おそらくおじいさんの岸信介だと思います。そういう意味では満州国の建設に関わった岸信介。そしてもう一つは大東亜共栄圏。そういうイメージ。アジアをもう一度共栄する大東亜共栄圏、いわゆる家族のようなそういったアジア民族の団結。それは中国とは対立しなければいけない。そういう中で、TPPのあえて交渉参加をえらんだのではないかと私は思います。
その苦渋の決断。そしてもう一つ。安倍さんは、自由主義的な面ももっております。私は農業とかそういうものに対して認識はちょっと自分とは違います。たとえばこういうことがあります。競争と言うもの、そして自立というものをまず求めて、そして競争する。怠け者は許さない。こういう一種の新自由主義のベースになるような、こういうものをもっていることも確かでありますが、私たちはそれを新自由主義者と既定してはいけないと思います。むしろ日本を主語とした保守政治家である。彼が何よりも基準にしているのは、日本を主語にしたという問題であります。つまり日本が主語になっている。イデオロギーが、いわゆるケインズ主義とか新自由主義とかさまざまな経済理論もあります。政治思想もあります。そういう中で彼がベースにしているのは日本を主語にした保守思想である。そういう政治家であるということを、忘れてはならないということであります。そういう中で、だからこそ、日本がもう一度、ライジングサンたる世界に冠たる強く美しい日本になるための大きな危機をチャンスに変えようとしていると私は考えるべきだと思います。
まあそれが信じられないとか、これは安倍信者だとか言っている連中は、もう勝手にしてなさいということしかありません。これはもう見解の相違でしかない。だったらどうなんだ、どうするんだと言えば、その人たちはほとんど答えられない。現実的に、今、今日、明日、決断していかなきゃいけない、そういう政治。このことに対してまったく答えられない、そのような政治思想はムダであります。単なる理論でしかない。我々は理論を言えば、核武装して、自主防衛して、自主憲法を制定してと、こういうことはいくらでも言えるわけです。じゃあどうやったらやれるのか。そこまで含んだ現実的な思想、あるいは方策戦略を提出しなければならないわけであります。そういう意味で、例えば、もう一つ例をあげれば、開国というのをやたらと言った人たちがいました、維新の人たちの中に。開国というものは苦渋の選択で選ばれた日本の明治維新。それによって大変な不平等条約を関税自主権を奪われるような不平等条約をやった。それでも開国をせざるをえなかった。この状況の中で、どうやって私たちは国の自主権を作り上げていくか。富国強兵という言葉の中に、我々は作っていったわけであります。それをやる汗と努力を忘れて、ただ、腕を組んでだめだ、だめだ、根性がない、売国奴だ。こんなことを言っている連中はまったくだめであります。残念ながら、ちょっと月曜日、これは私の大先輩で先生ですけれど、井尻先生が、安倍支持、またTPP反対だけれども、何か元気がございませんでした。体調の問題もあったかもわからないけれども、そういう問題ではなくて、私はやっぱり保守がしっかりと、なぜTPPに反対し、そしてなぜ安倍政権を支持するのか、このことをはっきりと打ち出さなければならないと思います。それが言えないなら、政治について言うことは、それこそ懐手でああだこうだ言っている連中と同じことになってしまう、ということであります。
私たちは日本を主語とした保守国民運動を展開していく、そういう中で、先日も紹介しましたが、典型的な安倍さんの決意を示す言葉があります。これは防衛大学の卒業生に向けた贈る言葉、この中の言葉であります。終わりの方に彼は言っております。黄色い部分であります。「今日、この場所から、それぞれの現場に踏み出す諸君に、最後にこの言葉を贈りたいと思います。批評するだけの人間に価値はありません。真に誠に賞賛しなければならないのは泥と汗と血で顔を汚し、実際に現場に立つ者です。勇敢に努力する者であり、努力の結果としての過ちやいたらなさを持ち合わせた者です。批評するだけの人間に価値はありません。」安倍さんの周りには、たくさんの文化人がおります、ブレーンもおるでしょう。しかし、彼が非常に冷徹にあれこれはやしたてる文化人たちを見ているのは、批評するだけの人間に価値はありませんということです。実際にこの混迷する世界の中で、戦国時代とも言えるこういう中で、政治を行い、日本を守り、日本を発展させていく、そういった責務をおった首相から、これは自分の言葉だと考えていいと思います。これはセオドア・ルーズベルト、言うことでありまして、この言葉を米西戦争に義勇軍として参加したルーズベルト大統領、セオドア・ルーズベルト大統領の言葉であります。大変な親日家であったとも聞いています。こういう言葉。「批評する人間、批評するだけの人間に価値はない。真に賞賛しなければならないのは、泥と、汗と、血で顔を汚し、実際に現場に立つ者です。勇敢に努力する者であり、努力の結果としての過ちやいたらなさを持ち合わせた者です。」自分のことでしょう、これはね。第一次安倍内閣の時、こういう形でほんとうにどん底に落ちた人間が、そのことを自分から言うわけにはいかない。こういうことに託して、青年たちに、青年将校たちに託して、諸君とともに私はあると言っておりました。これがTPPの本質であると私はあらためまして安倍政権支持、TPP絶対反対、こういうことこそ、日本を本当に戦後レジームの道を歩んでいく大道であると自信を持ってみなさんにお話を申し上げたいと思います。今日は長くなりましたが以上であります。
要約
政治は現実を考えなくてはならない。仕方なくレイプされる女性のように、安倍首相はアメリカに強要されて仕方なくTPP交渉に参加したのだ。自分の意に反してレイプされている女性を「売女」と呼んで非難するのが誤りなように、安倍首相を売国奴と非難すべきではない。日米首脳会談でオバマ大統領は、日本がTPPに参加しなければ、TPPに中国を参加させるぞと脅した。そして米中でアジアを支配し、日本を財布にするぞと脅したのだ。そのとき安倍首相は、やれるならやってみろ、そんなことをしたら、核武装をし、自主防衛をし、中国と組んでアメリカをたたき出すぞと言った。安倍首相は苦渋の決断としてTPPに参加したのだ。そしておじいさんの岸信介のように大東亜共栄圏をつくるためにTPPに参加したのだ。そして中国と対立するのだ。安倍首相は自由主義的な面も持っているが、日本を主語とした真の保守である。信じられないやつは勝手にしろ。腕を組んで批判だけしているような連中はだめだ。防衛大学の卒業式で安倍首相は、「批評するだけの人間に価値はありません。真に誠に賞賛しなければならないのは泥と汗と血で顔を汚し、実際に現場に立つ者です。勇敢に努力する者であり、努力の結果としての過ちやいたらなさを持ち合わせた者です。批評するだけの人間に価値はありません。」と言った。安倍首相こそが、現場に立つ者であり、国民は安倍首相を批判すべきではない。
分析と批判
水島氏の言葉はあまりに支離滅裂です。
特にひどいのは日米首脳会談のくだり。
●TPP交渉参加表明では、安倍晋三は、TPPは「国家百年の計」と言い切り、TPP参加に前向きであり、張り切っているようにしか見えないが、本当にアメリカに脅迫されて、苦渋の決断として、自分の意に反してTPP交渉参加を決めたのか。
●日米首脳会談で、オバマは、日本がTPPに参加しないなら中国を参加させるぞと本当に言ったのか。
●もしそうなら、TPPは「亡国最終兵器」なのだから、中国にTPPに参加させて亡国へとおいやってしまえばいいのではないか。
●毒まんじゅうを差し出されて「おまえが食べなきゃ、中国に食べさせるぞ」と言っているのだから「どうぞ、どうぞ、彼らに食べさせてやってください」と言えばよいではないか。「中国に食べさせるぞ」と言われて「私が食べます」と毒まんじゅうに手をだすのは愚かではないのか。
●日米首脳会談で、オバマに「中国と組むぞ」と言われて、安倍は「やれるもんならやってみろ。そんなことをしたら日本は中国と仲良くしてアメリカを追い出すぞ」と言ったのは、本当なのか。
●中国という一人の女性をうばいあう、二人の恋敵同士のようなやりとりが、本当に日米首脳会談の場で安倍とオバマの間で展開されたのか。
●そのような丁々発止のやり取りを行いながら、結局は、レイプされた女性のように、安倍は抵抗もできず、オバマにねじふせられたというのか。
この日米首脳会談の部分は、どう考えても話がおかしい。水島氏が作話をし、自分の妄想を語っていることは明白だと思います。
また、下に挙げるように、他にもおかしな点はあります。
●TPPがどうして大東亜共栄圏につながるのか。
●安倍の新自由主義者としての面を認めながら、なおかつ彼を真の保守と呼ぶ根拠は何なのか。
●「日本を主語とした」というが、日本語に西洋語の文法を当てはめて「主語」なるものがあると主張したのは、学校文法を作った言語学者の橋本進吉であり、言語学者三上章の説によれば、日本語には「主語」というものは元来存在しない。
しかし、それはそれとして、今回一番問題としたいのは、彼の話の最後の部分。安倍晋三が防衛大学の卒業式で引用したセオドア・ルーズベルトの言葉を巡ってです。安倍が引用した次のセオドア・ルーズベルトの言葉、
「批評するだけの人間に価値はありません。真に誠に賞賛しなければならないのは泥と汗と血で顔を汚し、実際に現場に立つ者です。勇敢に努力する者であり、努力の結果としての過ちやいたらなさを持ち合わせた者です。批評するだけの人間に価値はありません。」
をもとに、安倍晋三こそは、「泥と汗と血で顔を汚し、TPP交渉の現場に立つ者」なのだから、我々国民は傍観者として彼を批判すべきではないと水島総が、述べている部分です。
さて、TPPの問題をめぐって「泥と汗と血で顔を汚し、実際に現場に立つ者」とは実際には誰なのでしょうか。私は、TPPの問題をめぐって、「泥と汗と血で顔を汚し、実際に現場に立つ者」とは次のような人々であると思います。
●家族を養うために日々働く普通の国民。
●毎日田畑に立って、汗水垂らして作物を作る農家の人々。
●リストラや会社の行く末におびえながら働く会社員。
●正社員にバカにされ小突かれながら働く派遣社員。
●学校を卒業してもなかなか就職できない若者たち。
●国民皆保険が崩れて医療費が高騰し、治療を受けられなくなる病気の人々。
●TPP参加によって倒産に追い込まれるであろう中小企業経営者。
●家のローンや家賃が払えなくなって家を手放し路頭に迷うことになる人々。
●経済的に行き詰まって、自殺を余儀なくされる人々。
●父親が自殺して残される遺族。
つまり、TPPの問題をめぐって「泥と汗と血で顔を汚し、実際に現場に立つ者」とは、TPPによって苦しむことになる1億3千万の普通の国民のことです。
そして「懐手でああだこうだ言っている連中」と水島総氏が言うのは、実際には、TPP参加交渉の問題で安倍晋三を批判している私たち国民のことではなく、むしろ、TPP問題で痛みを被るどころか、そこからたっぷりとした甘い汁を吸うことのできる、産業競争力会議のメンバーのような、1%の人々のことではないのでしょうか。
では、安倍晋三は、「泥と汗と血で顔を汚し、実際に現場に立つ者」と、「懐手でああだこうだ言っている連中」のどちらの側についているのか。
下は、TPP交渉参加の約2週間前に、安倍晋三がひょうひょうとゴルフに討ち興じている姿です。
彼のどこにTPPに関する苦渋の跡がみられますか?
安倍晋三はあきらかに、「泥と汗と血で顔を汚し、実際に現場に立つ者」である1億3千万の国民の痛みは理解すらしていない。彼は、TPPが国民にもたらす苦しみの前に、「懐手でああだこうだ言っている連中」の一人にすぎないのではありませんか?
水島総氏は、さんざん「現実を考えろ」といいますが、TPP問題についての「現実」とは、日米首脳会談で、安倍とオバマが繰り広げたと言う水島の語る妄想のような作り話ではなく、TPPが私たち国民に実際にもたらす苦しみであり、痛みです。
私たちはその「現実」に基づいて、安倍晋三や自民党のとった今回の行動に対し、怒り、そして批判しているのです。
私たち国民こそが、「泥と汗と血で顔を汚し、実際に現場に立つ者」なのであり、国民の痛みに想像すら馳せようとしない「懐手でああだこうだ言っている連中」の一人にすぎない安倍晋三を批判しているのです。
水島氏は、下の動画の12分15秒で「人の世の悲しみのわからない人間に保守運動はできない」と述べています。
(19分20秒以降の出演者のやりとりにはどなたも失笑してしまうのではないでしょうか。ご覧になってみてください。)
「人の世の悲しみのわからない人間に保守運動はできない」
この言葉はむしろ、国を支えるために「泥と汗と血で顔を汚し、実際に現場に立つ」1億三千万の国民の痛みが分からず、TPP交渉参加表明の2週間前にひょうひょうとゴルフに討ち興じ、「国家百年の計」と言いながら嬉々としてTPP交渉参加を表明した、安倍晋三と、安倍晋三のTPP交渉参加をあっさりと容認した自民党の政治家たちにこそ向けられるべき言葉であると思います。
そしてTPPにおいては、誰が「泥と汗と血で顔を汚し、実際に現場に立つ者」と呼ばれるべきなのかも知らず、何を守るべきか分からずにいる、水島総氏自身に向けられるべき言葉であると思います。
それにしても、水島総氏は、いつまでこれを続けるのでしょうか。
●安倍がTPPに参加しても「TPP絶対反対、安倍絶対支持。」
●安倍が日中韓FTAを締結しても「日中韓FTA絶対反対、安倍絶対支持。」
●安倍がRCEPに参加しても「RCEP絶対反対、安倍絶対支持。」
●安倍がEUとEPAを結んでも「EUとのEPA絶対反対、安倍絶対支持。」
●安倍が30万人の留学生の受け入れと支援を行っても「30万人留学生支援絶対反対、安倍絶対支持。」
●安倍が中国に無償の環境援助を行っても「対中無償援助絶対反対、安倍絶対支持。」
●安倍が消費税増税しても「消費税増税絶対反対、安倍絶対支持。」
●安倍が道州制を導入しても「道州制絶対反対、安倍絶対支持。」
●安倍が首切りを自由化しても「首切り自由化絶対反対、安倍絶対支持。」
●安倍が英語を公用語にしても「英語公用語化絶対反対、安倍絶対支持。」
と言い続けるのでしょうか。
つまり今後、安倍政権がなにをやろうと、(実際に上のようなことを安倍政権は行っていきます)、上の論法で安倍支持を訴え続けるのでしょうか。
これを批判する者には「保守分断だ」の「懐手でああだこうだ言っている連中」とレッテルをはって批判を封じるのでしょうか。
そしてこう言い続けるのでしょうか。
「安倍を下ろして、他に誰がいるんだ。」

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