【三橋貴明はいつ詰むか】シリーズ

2013年6月11日 (火)

三橋貴明は腹を切れ

アンデルセンの童話「裸の王様」。

新しい服が大好きな王様の元に、二人組の詐欺師が布織職人という触れ込みでやって来る。彼らは何と、馬鹿や自分にふさわしくない仕事をしている者には見えない不思議な布地を織る事が出来るという。王様は大喜びで注文する。仕事場に出来栄えを見に行った時、目の前にあるはずの布地が王様の目には見えない。王様はうろたえるが、家来たちの手前、本当の事は言えず、見えもしない布地を褒めるしかない。家来は家来で、自分には見えないもののそうとは言い出せず、同じように衣装を褒める。王様は見えもしない衣装を身にまといパレードに臨む。見物人も馬鹿と思われてはいけないと同じように衣装を誉めそやすが、その中の小さな子供の一人が、「王様は裸だよ!」と叫んだ。ついに皆が「王様は裸だ」と叫ぶなか、王様一行はただただパレードを続けるのだった。
(wikipediaからの引用です。)

今の日本は、この物語に似ていることを以前からお話してきました。

「王様が裸である」(=「安倍晋三は、グローバル馬鹿である」)という事実を隠して、「王様が立派な衣装を着ている」(=「安倍晋三は純粋な愛国者である」)という嘘を宣伝してきた「インチキな仕立て屋」の存在がありました。

事実をあるがままに直視する「正直な子ども」の目には、「王様は裸」(=「安倍晋三はグローバル馬鹿」)にしか見えないのですが、「インチキな仕立て屋」に騙された大人たちは、安倍晋三を真の愛国政治家であるかのように錯覚し、そう信じ続けてきました。

しかし、時が経つにつれて、安倍晋三の掲げる政策のおかしさに疑問をもち、「おかしいことをおかしい」とはっきりと語る「正直な子ども」の数は増える一方です。

この状況に業を煮やしたのか、「インチキな仕立て屋」三橋貴明の「スルー耐性」もついに限界に達したようで、最近、彼は、下の二つの記事をあげています。

泥の沼をかき分けて進め(前編)

泥の沼をかき分けて進め(後編)

三橋先生は下のように語っておられます。

泥の沼をかき分けている最中は、自分が進んでいるのか止まっているのか、あるいは後退しているのかさっぱり分かりません。進んでいるかどうかは、あくまで後で振り返ってみて、はじめて理解できるのです。

三橋先生。安倍政権は、泥の中をかき分けてどこに進んでいるのでしょうか。

安倍晋三自身が、彼がどの方向を目指して進む政治家か、自分の口で7年前に語っています。

この度、自由民主党総裁選に立候補した安倍晋三です。私は、小泉総理とともに5年間改革を進めてまいりました。今、改革をそろそろやめた方がいいんじゃないか、一休みしたほうがいい、そんな声を聞きます。みなさん、それで本当にいいんでしょうか。改革を止めていいんでしょうか。私は決してそうは思いません。しっかりと改革の炎をたいまつを引き継いでいきたい。こう思っています。(中略)構造改革をしっかり前に進めていかなければ、みなさん、日本の未来はないんです。しっかりと、私たちはさらに改革を進めていくべきだとまずそのことを申し上げたいと思います。

安倍晋三は、はっきりと「構造改革」の方向に向かって進むのだと述べており、その先にある究極の到達地点が、TPPや道州制です。

安倍政権は、日本の国家解体という最終ゴールを目指して、泥の中をかき分けて進むどころか、目にも留まらぬスピードで駆け抜けているではありませんか。

次から次へと、目にもとまらぬ早さで繰り出される、壊国政策の数々。

TPP、道州制、日中韓FTA、RCEP、マイナンバー制度、消費税増税、電力自由化、留学生30万人計画、ビザ免除国拡大、アベノミクス特区、児童ポルノ法などは既にほぼ確定。サービス残業自由化、解雇自由化、英語公用語化、水道民営化なども、安倍政権は、参院選後に明確に打ち出してくるでしょう。

三橋先生は下のようにも述べておられます。

泥の沼をかき分けるのが面倒になった人たちは、例えば安倍政権の経済政策に構造改革的、新自由主義的な政策の匂いを感じた途端に、「安倍は売国奴だ!もう日本はダメだ!」と、全てを投げ出します。あるいは、「安倍ではダメだ! 日本を抜本的に改革するためには独裁者が必要だ!」などと、分けの分からないことを言い出すわけです。

安倍政権の政策から感じるのは、「構造改革的、新自由主義的な政策の匂い」どころの話ではありません。TPPや道州制は、三橋先生もかねてから語ってきたとおり究極の構造改革、国家破壊そのものです。私たちは、泥の中をかき分けるのが面倒くさくなっているのではなくて、進んでいる方向が間違っており、しかも、坂を転げるようなスピードで国家の破滅の方向に転落しようとしているから、それにブレーキをかけよう、歯止めをかけようともがいているだけです。私たちは、急激な革命を望んでいるのではなく、逆に、TPPや道州制といった急激な革命を起こそうとしている安倍政権を止めようとしているだけです。

三橋先生は下のようにも述べておられます。

そして、安倍政権が「思っていたのと違う!」ということで、「安倍は売国奴だ!」「安倍を支援している三橋やチャンネル桜も売国奴だ!」といった、レッテル貼りが始まることも予想していました。

三橋先生、あなたは、ここでうっかり重要な事実を暴露してしまっています。安倍が売国奴というレッテルを貼られるということを予想していたということは、あなたは、安倍が、売国的な、構造改革的、新自由主義的政策を行うであろうことを予想していたということを意味します。

これまでも繰り返し掲げてきた問いですが、三橋先生や、西田昌司のように、新自由主義や構造改革に強く反対してこられた論客たちが、安倍晋三という構造改革主義者を、真の愛国政治家のごとく支持してきた。これは、あなたがたが、本当に、安倍が政界随一の構造改革主義者であるという程度の基本的な政治の知識をもたずに、安倍を愛国者と錯覚して支持してきたのか。それとも安倍が構造改革主義者であることを知りながら、わざと、安倍晋三を真の愛国政治家であるかのように祭りあげてきたのか、どちらなのかという問題です。

確かに「保守」の人々の中には新自由主義の問題に鈍感な人たちもいますから、そういう人たちが安倍を愛国者と錯覚したのなら話はわかるのですが、三橋先生も、西田昌司も、新自由主義の問題点を知り尽くし、かねてから、小泉構造改革や竹中平蔵を強く批判されてきた方々ではないですか? どうしてそのような方たちが、小泉構造改革の後継者である、安倍のような過激な新自由主義者を、救国政治家として祭り上げるという不思議な現象が起きたのでしょうか。

三橋先生、あなたがたは、安倍が過激な構造改革主義者であることを最初から知っていながら、安倍晋三こそが日本を救う唯一の救世主であるかのような偽りのイメージを人々に植え付けて欺き、支持を煽っていたのが事実ではないのですか? 自民党から出馬の経験のあるあなたは、安倍が、TPP交渉に参加する意志をもっている程度の話も最初から知らなかったはずがありません。

事実を知っていながら、安倍がTPP交渉参加表明を行う3月15日の前日まで、「マスコミの飛ばし記事だ」とか「安倍総理はバスが出るのを待っているだけだ」と言ってとぼけ、読者を騙し続けていたのではないのですか?

仮にあなたが、安倍が究極の構造改革主義者であることも知らず、安倍を真性の愛国政治家と誤認し、安倍がTPP交渉参加の意志を持っていることを、本当に予想すらしていなかったとしましょう。

それなら、さっさと「経済評論家」など廃業すべきです。私のような政治や経済の知識にうとい人間ですら、今年の1月1日の段階で、はっきりと安倍のTPP交渉参加を予告していますが、経済のプロであり、ましてやTPP問題を論じて飯を食ってきたあなたが、安倍晋三のTPP交渉参加すら読み解けなかったわけですから。

三橋先生、あなたは以前あなたが書いた下の言葉をよくかみしめてみるべきです。

三橋ブログ: 2011年10月26日 わたくしたちが今、やるべきこと

国民を「騙そうとしていた」「騙している」わけですから、あなた方は民主主義国家において情報産業で生きる資格がありません。もし、国民を騙そうとしていたわけではないのであれば、はっきり言って知能、知識不足です。いずれにせよ、あなた方に日本の情報産業における職はありません。

反TPPの国内最大の論客の一人であったあなたが熱烈に支持した政治家が、TPP交渉に参加を表明する。この事実の重大な意味をあなたはおわかりですか? これは、まるで、ある特殊な病気を専門とする医者が熱心に勧めた特効薬を飲んだら、患者の病気が良くなるどころか一気に悪化して死んでしまうような医療ミスの話とどう違うのでしょうか。

本来なら、安倍晋三がTPP交渉に参加を表明した段階で、反TPPの論客として安倍を支持してきた、あなたも、西田昌司も、責任をとって国民に謝罪し、国家を滅亡の危機に陥れた責任を自ら取って、腹を切るべきではありませんか?

しかし、あなたがたは、私たち国民に謝罪すらしません。 謝罪もせず、責任も取らずに、のうのうと経済評論家だの、政治家だのの椅子に座り続け、いまだに安倍晋三こそが構造改革の主犯である事実を隠蔽し、国民を騙して、なおもこの嘘つき政治家への支持を煽り「インチキな仕立て屋」を演じ続けています。

あなたがたが自らを裁かなくても、やがて、時代がみなさんを裁き処罰するときが必ずやってきます。国民が目覚め、騙された怒りをあなたがたに向けるときがまもなくやってきます。そのとき、「王様は裸だ」「安倍晋三は売国奴だ」という怒号の中を、皆さんは安倍晋三と一緒にパレードすることになるでしょう。わたしはそのことをあなたがた「インチキな仕立て屋」にはっきりと予告しておきます。

(注意を受けたのでタイトルは少し変更しました。)

●その他の参照記事

「インチキな仕立て屋」と「正直な子ども」
インチキな二人の仕立て屋の大いなる自己矛盾
三橋貴明氏は何がしたいのか
三橋貴明氏は嘘をつくのはおやめなさい
警告: 安倍政権の新自由主義的本質を隠蔽しようとする情報工作について
三橋貴明氏への公開質問状
西田昌司氏は腹を切りなさい
三橋貴明、この救いがたき厚顔無恥
三橋貴明はいつ詰むか(11)


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2013年4月27日 (土)

【批判的に読む1 】三橋貴明ブログ 2013年4月26日: 国家間に真の友人はいない

「批判的に聞く」というシリーズで、チャンネル桜の番組を素材に、人の話を批判的に聞く思考訓練を皆様とともに実践していますが、「批判的に読む」と題して、同じ事を様々な論客の執筆する文章に対しても行っていきたいと思います。

主に、取り上げるお題は、三橋貴明ブログです。

「三橋貴明はいつ詰むか」というシリーズで、彼の言説の矛盾点を分析し批判してきましたが、参院選に向けて今後もおかしな言論がまかり通ることのないように、皆様にも、ぜひこの言論の批判と監視の作業に参加していただきたいと思います。

三橋貴明ブログ 2013年4月26日: 国家間に真の友人はいない
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11518545851.html

上の記事を読んで、お気づきのことや、おかしいと思われることがありましたら、コメント欄にご意見をお寄せください。

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2013年4月22日 (月)

三橋貴明、この救いがたき厚顔無恥

麻生太郎による「予定通り消費税増税を行う」という先日の発言を受けて、消費税増税についてはきちんとまとめようと記事を準備していましたが、下の三橋ブログの記事を読んで、現在、はらわたが煮えくり返っています。

三橋貴明ブログ: 2013年4月22日 麻生太郎財務大臣の寄稿
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11516019702.html

TPP交渉参加に向けた安倍政権の動きを報じる記事がでるたびに、さんざん「マスコミの飛ばしだ」、「安倍さんはバスが出るのを待っているだけだ」ととぼけて、読者を欺き続けてきた三橋貴明。

三橋貴明の言葉を素直に信じて、安倍晋三はTPP交渉参加を行わないだろうと、TPP交渉参加に反対する声をあげることを控えた人たちがどれだけ多くいたことでしょうか。

三橋貴明は、TPPに反対するそぶりを見せながら、「政府がTPP交渉参加に踏み切ることのないように、気を緩めることなく反対の声を挙げていきましょう」と人々に警告を発する代わりに、むしろTPPに反対する声が上がらないように、世論をミスリードしていたわけです。

この男は、3月15日に行われた安倍晋三によるTPP交渉参加表明の前々日の3月13日にすらも、下のようなとんちんかんな記事をあげて、安倍晋三が二日後にTPP交渉参加表明を行うと報じたマスコミの記事は、「飛ばしだ」と決めつけてとぼけていました。

●三橋貴明ブログ: 2013年3月13日 TPP交渉参加「表明」問題

(前略)3月15日に、新聞報道によると何度目になるか分からない「安倍首相、TPP交渉参加表明」があるとのことですが、一体、安倍総理は何回「交渉参加表明」とやらをやればいいんでしょうか。

散々に「交渉参加表明!」の見出しの記事を書いて、実は「政府関係者」と称する自民党推進派のミスリードだったり、経済産業省の飛ばしだったりを繰り返してきたわけですが、いい加減に日本の新聞やテレビも「学習」した方が良いのでは。

とはいえ、さすがに少しは学習したようで、今回の3月15日の件は、ちょっと見出しが面白い。(※例により、今回もソースは「政府関係者」)

『NHK 首相 15日TPP交渉参加表明を検討
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130313/k10013158911000.html 』
『産経新聞 交渉参加、15日に表明 首相調整
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130313/stt13031301400000-n1.htm 』
『朝日新聞 TPP交渉参加、15日に正式表明へ 首相が意向固める
http://www.asahi.com/politics/update/0313/TKY201303120555.html 』
『読売新聞 安倍首相、TPP交渉参加を15日に表明
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130312-OYT1T01637.htm 』

以前は全新聞が「交渉参加表明!」と断定的に書いていたのが、今回は「検討」だの「調整」だの、ワンクッション置くところが出てきています。朝日新聞の記事によると、今回の「表明」の元ネタは、「安倍晋三首相は15日に環太平洋経済連携協定(TPP)への交渉参加を表明する意向を固め、自民党幹部に伝えた。」とのことでございますので、例により参議院議員S氏である可能性が高いと思います。(「自民党幹部」が)

あのね、新聞記者さんね。いい加減に「政府関係者」「自民党幹部」に騙され続けるのはやめにして、安倍総理本人の発言を取ってきて、国民に伝えてくれませんか。それが新聞記者の仕事でしょうに・・・・。

しかし、実際には、マスコミの報道は「飛ばし」でも何でもなく、報道された通り、3月15日に安倍晋三によってTPP交渉参加表明が行われたことは、みなさんのご存知の通りです。

「学習」しなければならないのは、マスコミではなく、三橋貴明自身なのですが、三橋貴明は、TPPに関して「マスコミの飛ばしだ」とさんざん偽りの情報をばらまいてきた自分の誤ちを認めないまま、性懲りもなく、今度は、「予定通りに消費税増税を行う」という麻生太郎財務大臣の発言を報じた記事が「マスコミの飛ばしだ」というのです。

●三橋貴明ブログ: 2013年4月22日 麻生太郎財務大臣の寄稿

『Japan is fighting back at stagnation By Taro Aso
http://www.ft.com/intl/cms/s/0/c9a2398a-a816-11e2-8e5d-00144feabdc0.html
(前略)
The second risk, of a “bad” rise in interest rates, could materialise if monetary easing is not accompanied by fiscal consolidation. That is not our plan. With public debt now more than 200 per cent of GDP, policy makers have a sense of urgency about this issue. There was bipartisan support last summer for an unpopular rise in the consumption tax. We stand by our international commitment to fiscal consolidation. Japan will halve its primary deficit by 2015 and resolve it by 2020. I intend to raise the consumption tax, as scheduled.
(後略)

(三橋の超訳)
二つ目のリスク、金利の「悪い形」の上昇は、金融緩和が財政再建を伴わない場合に顕在化する。それは我々の計画にはない。政府の公的負債が対GDP比200%以上、政策担当者は本問題について切迫感を持っている。

昨年夏、不人気な消費税増税について三党合意(超党派のサポート)があった。我々の財政再建に対する国際的なコミットメントは成立している。日本は2015年までに主要な財政赤字を半減し、2020年までに解決する。私は消費税を「予定通り」に上げるだろう。』

予想通り、「三党合意」を踏まえた「将来的な財政再建のために、予定通りに消費税をアップするだろう」という発言でございました。これまでの政府答弁と同じで、別に「踏み込んだ」わけではありません。

これは良い面と悪い面があると思いますが、現在の安倍政権は民主党政権とは違い、政府関係者(政治家のみならず、官僚も)の発言について非常にセンシティブになっています。何しろ、民主党政権下では政府関係者どころか、閣僚までそれぞれが勝手な発言をし、話を混乱させることを続けていました。

というわけで、現在は政府関係者に対し「発言に注意するように」という指示が出されているようです。麻生財務大臣とはいえ、消費税増税のような重要事項について、政府答弁とは異なる発言をすることはないと思います。安倍総理は、消費税については「4月-6月の景気動向を見て判断する」としか発言しません。法律がそうなっている以上、当たり前なのですが。

要するに、時事通信の記者が英語のニュアンスを活用し、勝手に、「こうした政府方針から一歩踏み込んだ形だ」と報道することで、財務省の犬として増税路線を既成事実化しようとしているわけです。この種のミスリードが、今後は続々となされることになるでしょう。

三橋は、"primary deficit"を「主要な財政赤字」と訳していますが、「プライマリーバランス(基礎的財政収支)の赤字」のことです。

三橋貴明は、デフレ下での増税や財政再建を批判してきたはずですが、2020年までのプライマリーバランスの黒字化にまで言及して「財政再建重視派」に転じたかに見える麻生太郎の発言を三橋は批判しません。

こちらのロイターの記事によれば、4月22日の経済財政諮問会議では、民間議員による2020年までのプライマリーバランスを黒字化すべきとの提言に対して、麻生太郎は、むしろ「GDPを伸ばすことが重要だ」と述べており、政府内の「財政再建重視派」を牽制して「黒字化目標先送り派」としての面目をかろうじて保っているかに見えます。しかし、安倍晋三自身は、参院選後に公表される『骨太の方針』に財政健全化の具体的な道筋を明記するように指示しています。TPPに参加し、財政健全化を目指し、消費税増税を敢行しながら行う「アベノミクス」は、もはや三橋の語ってきたものとは全く別物になってしまっています。つまり、当ブログが以前から述べてきたことですが、安倍政権にとって、「デフレ脱却」というスローガンは参院選に向けた釣り餌に過ぎず、本気でやる気は最初からなかったということです。

ちなみに、麻生太郎は、昨年の末には次のように「景気が悪い中では消費税率は上げない」と述べていました。

消費税「景気悪い中では上げない」 麻生財務相

麻生太郎財務相兼金融担当相は27日未明、財務省で記者会見し、2014年4月に予定している消費税率の8%への引き上げについて「景気が悪い中では上げない」と述べ、景気動向によっては増税の先送りもあり得るとの認識を示した。予定通り増税するかは、来年10月までに最終判断する方針を明らかにした。

麻生財務相は、消費税増税の条件である「経済状況の好転」を達成するため、大規模な2012年度補正予算案を編成する必要があると強調。「政権が変わり、経済対策、デフレ不況対策、雇用対策に前向きになったと思ってもらえる補正予算を組むのが(増税の)大前提だ」と述べた。

麻生氏は、補正予算を来年1月半ばに閣議決定する日程を示した上で「公共事業は全て悪だという発想は間違っている」とし、減災・防災対策を補正予算案の柱に据える考えを表明した。 (2012.12.27 08:38 産經新聞)

また、3月に、麻生太郎は、アベノミクスによる2%のインフレ・ターゲットの達成は「そんなに簡単にはいかず」数年かかる見通しだと語っていました。

財務相、物価目標2%「そんな簡単にはいかない」 参院財金委

麻生太郎副総理・財務・金融相は21日午後の参院財政金融委員会で、政府と日銀の共同声明に盛り込んだ物価安定目標2%について「デフレーションからインフレーションに戻して、いきなりそこまでいくというのはなかなか簡単な話ではない。20年続いた一般人の気持ちがいきなりインフレに変わるのは、そんなに簡単にはいかないという前提で考えている」との認識を示した。

日銀の岩田規久男副総裁は就任前、5日の衆院議院運営委員会の所信聴取で「2年で達成できる」と述べたが、麻生氏は「私自身は『やっぱり学者というのはこんなもんかいな、実体経済がわかっていない人はこういう発言をするんだな』と正直思った」との感想を述べた。

みんなの党の中西健治氏への答弁。(2013/3/21 14:00 日経新聞)

つまり、「景気が回復しない間は消費税を上げない(昨年末)」「景気が回復するのには数年かかる(3月)」と麻生太郎は述べてきたわけですから、この二つの発言を考え合わせれば、普通は「消費税増税は数年後」ということになるはずです。

しかし、麻生太郎は、今回「 I intend to raise the consumption tax, as scheduled. (私は予定通り消費税を増税するつもりである)」とフィナンシャル・タイムズに寄稿し、4月22日の参議院予算委員会での自民党の山東昭子氏の質問に対する答弁でも、

「基本としては(来年4月から)上げられる情勢にしたいと考えている」
(ロイター2013年4月22日)

と述べています。

「踏み込んでいる」と報じたマスコミの記事はミスリードでもなんでもなく、今回の報道に「飛ばし」の要素は微塵もありません。

そもそも「マスコミの飛ばしだ」という推論は、「TPPや消費税に安倍政権が消極的であり、その一方でアメリカや財界の圧力の下に置かれているマスコミが世論をあおっている」という前提がある場合に成り立つのですが、日米事前協議の合意内容が公開されることでこれまで以上に明らかとなった安倍政権の異様なまでの対米隷属的な姿勢、売国的な姿勢、TPPを始めとする構造改革に積極的にのめり込む姿勢を、三橋貴明自身も最近ようやく腫れ物にさわるかのようにやんわりと批判しはじめていたはずです。

それなのに、「マスコミの飛ばしだ」という常套手段をふりかざして、事実を偽りで覆い隠し、ふたたび安倍政権の擁護を計るというのは、自己矛盾も甚だしい。

ちなみに、「予定通り」というのは、来年の4月に8%、再来年の10月に10%に消費税増税を行うと定めた、昨年の8月に成立した消費税増税関連法に定められた予定の通りという意味です。

この消費税関連法には、消費税増税を行う前提条件を定めた、次のような「景気条項」と呼ばれる附則が付けられています。

社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律

附 則
(消費税率の引上げにあたっての措置)

第十八条 消費税率の引上げに当たっては、経済状況を好転させることを条件として実施するため、物価が持続的に下落する状況からの脱却及び経済の活性化に向けて、平成二十三年度(注・2011年年度)から平成三十二年度(2020年度)までの平均において名目の経済成長率で三パーセント程度かつ実質の経済成長率で二パーセント程度を目指した望ましい経済成長の在り方に早期に近づけるための総合的な施策の実施その他の必要な措置を講ずる。

2 この法律の公布後、消費税の引上げに当たっての経済状況の判断を行うとともに、経済財政状況の激変にも柔軟に対応する観点から、第二条及び第三条に規定する消費税率の引上げに係る改正規定のそれぞれの施行前に、経済状況の好転について、名目及び実質の経済成長率、物価動向等、種々の経済指標を確認し、前項の措置を踏まえつつ、経済状況等を総合的に勘案した上で、その施行の停止を含め所要の措置を講ずる。

しかし、これは、あくまで「努力目標」に過ぎないと、自民党、公明党、民主党による三党合意文書の一つ「税関係協議結果」(www.dpj.or.jp/download/7219.pdf)に明記されています。

また、そもそも「景気条項」が消費税増税の条件として定める「努力目標」の数値は、厳密には「インフレ率2%」ではなく、「経済成長率名目3%、実質2%」です。インフレ率2%の実現には、麻生氏の言う通り時間がかかりますが(あるいは実現できない)、名目の経済成長率は実は、政府の支出をふやして名目GDPの数値を増やせばいとも簡単に実現できてしまいます。

実は今年1月に、安倍政権は、「緊急経済対策」を閣議決定して、約10兆円の(つまり約500兆円の日本の名目GDPに対して2%に相当する額の)財政出動を決めており、機械的に、名目GDPで2%に相当する押し上げは、すでに行われることになっています。

安倍政権は、「景気条項」を満たすために、周到にGDPの2%に相当する「10兆円」の緊急経済対策を決定し、消費税増税への布石を敷いたと見なすことも可能です。

もちろんインフレ率2%の実現を目指す「アベノミクス」そのものも、「景気条項」の言う、「名目の経済成長率で三パーセント程度かつ実質の経済成長率で二パーセント程度を目指した望ましい経済成長の在り方に早期に近づけるための総合的な施策の実施」に相当するものとして計画されているはずです。

「聖域なき関税撤廃を前提とするかぎりTPP交渉には参加しない」という安倍政権の公約の周到さを合わせて見ても、このように、一つ一つのステップが、かなり早い段階から極めて緻密に計画されていることが伺えます。次のようなシナリオです。

三党合意→消費税増税関連法成立→衆議院解散→安倍政権成立→金融緩和と財政出動(アベノミクスの二本の矢)への期待→円安・株高→高い支持率→参院選勝利→TPP・道州制・規制緩和・構造改革(アベノミクスの三本目の矢)→財政再建主義への転換→消費税増税→憲法改正

つまり、安倍政権にとって来年の4月に「予定通り」消費税増税に踏み切る条件は、既に整っています。今回の麻生太郎の発言の通り、参院選が終われば、安倍政権は「予定通り」、来年の4月に8%、再来年の10月に10%へ消費税増税を行うことは確実です。少なくとも安倍政権が消費税増税をためらう理由は何もありません。むしろ、参院選の後、三年後に控える次の衆議院選挙が近づく前にとっととやってしまった方が、彼らには好都合です。

しかし、参院選前は、なるべく「予定通り」消費税増税に踏み切ることを国民に気づかれないようにしたほうが好都合です。三橋貴明は、今回の報道を「マスコミの飛ばし」と決めつけることによって明らかに国民を欺き「インチキな仕立て屋」の役割を演じています。

三橋貴明は読者をバカだと思って、平気で読者を欺くような矛盾したことを書いているのか。

あるいは三橋貴明ブログの読者は、本当に三橋貴明が書いていることのおかしさに気づかないような人たちばかりなのか。

どちらなのでしょうか。

私がもどかしく感じるのは、三橋貴明が表向きTPPに反対している言葉に欺かれて、彼が「本物のTPP反対派」だと錯覚してしまっている人たちが今もたくさんいることです。

今年の1月1日に、WJFは、安倍政権はTPP交渉参加に踏み切ると皆さんに警告を発し、その通りの展開になりましたが、再度みなさんに警告します。

安倍政権は、「予定通り」来年の4月に8%、再来年の10月に10%の消費税増税を行います。これはTPP参加と同じく既定路線です。これは、TPPについて皆さんに警告したときもそうなのですが、予言でも何でもなく誰でも分かる当たり前の簡単な事実です。だって財務大臣自身がそう国際社会に対して公約しているのですから。

つまり、「アベノミクス」による景気回復は、参院選に向けて有権者の目を欺く時限的なものであり、参院選が終われば、「デフレ脱却」どころか、ふたたび、増税による大変な景気減速に陥るのです。

アベノミクス(金融緩和と財政出動)が本当に功を奏しすぎて、日本の名目GDPが再びぐんぐんと成長してアメリカのGDPに肉薄するようなバブル期と同じようなことが起きては、彼らとしては、むしろ困るのでしょう。

三橋貴明個人にとっても、自分がさんざんもちあげてきた「アベノミクス」の実際の姿が、自分が語ってきたものとは全く違うものであることが、読者にばれてしまうため、消費税増税を予定通り行うという麻生太朗の国際公約は大変不都合なのだと思われます。

『アベノミクスで超大国日本が復活する! 』などというインチキな本も絶賛発売中です。

菅義偉官房長官が「アベノミクス」の第三の矢とはTPPのことだと発言しているので、三橋の誤りは、既に明らかになってはいるのですが。今後財政再建路線が明記された「骨太の方針」が出され、消費税増税が予定通り行われたときに、三橋貴明は言論人として何を語るのでしょうか。

TPPと同じく、消費税増税に関しても、三橋貴明のように、参院選にむけて事実をごまかそうとしたり目をそらさせようとする、さまざまな「インチキな仕立て屋」が現れるはずですから、彼らの言葉に騙されないようにしてください。

1997年に橋本龍太郎政権が消費税を3%から5%に増税して以来、日本は本格的なデフレに突入し、自殺者が急増。以来、昨年まで年間自殺者が3万人を下る年はありませんでした。

G01

参院選で自民党をこのまま勝利させれば、文字通り、大変な地獄が私たちを待ち受けています。

本当に、日本が壊れるか、自民党が壊れるか。

二つに一つしかない状況に私たちは追いつめられています。

いまだに「自民党しかない」「安倍さん以外にいない」と思い込んでいる人たちは、事実を直視して、早く目を覚ましてください。

(4月23日追記)

三橋ブログの4月23日の記事に、三橋貴明は次のように書いています。

三橋ブログ4月23日;「国家は破綻する」論文のウソ
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11516654424.html

彼らは単なる「詐欺師」である可能性が濃厚です。 それにしても、開いた口がふさがらないとはこのことです。

それはこちらの台詞です。本当に開いた口がふさがりません。

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2013年4月18日 (木)

三橋貴明はいつ詰むか (12)

毎日毎日、マンガのような善悪二元論を、これでもか、これでもかと繰り出して安倍政権への盲目的な支持を煽りつづけてきた三橋貴明氏。

TPPの熱心な反対論者でありながら、TPPに積極的な安倍政権を支持すると言う、彼が抱え込んでしまった巨大な矛盾は、いつ、どのような形で解消されていくのでしょうか。

という、問いかけで続けてきた本シリーズですが、三橋貴明ブログは、TPPの日米事前協議の合意が発表された翌日、4月13日の下の記事をもって「詰んだ」と見てもよいのかもしれません。

●今日の三橋貴明ブログ

交渉力
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11510382168.html

●今日の「見ざる・聞かざる・言わざる」

「詰む」という言葉を、本シリーズでは、「TPP反対」と言いながら、TPPを推進する安倍政権を批判しないという矛盾が解消されると言う意味で使っています。

つまり、三橋貴明氏は、ようやく、4月13日の記事で、次のような腫れ物に触るような言い回しではありますが、安倍政権をちょっぴりだけ「批判」するような記事を書いています。

アメリカとの事前協議で、日本の情けない「交渉力」を見せつけられた以上、国民側としては、「TPP交渉に参加して、合意を覆せず、国民との約束を守れないとわかった場合、交渉から離脱するのか、否か」について、安倍政権に説明を求めて構わないでしょう。

もちろん説明を求めて構いません。

政治家に説明責任を求めるのは当然のことですから、「説明を求めて構わないでしょう」などと言う必要すらありません。

説明を求めて構わないどころか、もっと声を大にして批判していただいて全く構いませんよ、三橋先生。

政府が明らかに国民の利益に反して行動しようとしているわけですから、腫れ物に触るようにおそるおそる批判する必要は全くないのであって、下の中野剛志氏の記事のように、大胆に何らの躊躇も斟酌もなく批判してまったく構わないのです。

【東田剛】エグ過ぎるTPP日米合意

FROM 東田剛

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●月刊三橋4月号のテーマは「TPP徹底解説」。

⇒ http://www.keieikagakupub.com/sp/CPK_38NEWS_C_1980/index.php

これほどの「不平等条約」を突きつけられても、
「TPP加入はマスト」と言えるのか。

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TPPの事前協議の日米合意について、USTR(米国通商代表部)による報告が凄まじいです。

<全文仮訳>
http://www.yamabiko2000.com/modules/wordpress/index.php?p=330

まず、米国の自動車関税の撤廃延期を巡る合意は、米韓FTA以上に米国に有利だとしています。
日本は、韓国よりも譲歩しちゃったんですね。

また、日本は簡単な審査で外国車の販売を認める台数を年間5000台に増やすことになりました。
「自動車の数値目標は受け入れない」という、安倍総理が守ると約束した自民党の6条件の一つが、もう破られました。

では、自動車で米国に譲歩した代わりに、日本は何を得たのでしょう。
農業の保護でしょうか。
違いますね。
日本が得たものは、TPP交渉参加です。つまり、本交渉でもっと米国に獲られるために、自動車で譲歩したというわけです。

農業などを守りたければ、本交渉で頑張るしかありません。
しかし、USTRは、日本側が、現在の交渉参加国がすでに交渉した基準を受け入れると言明したとも報告しています。
交渉の余地は、ほとんどないのです。

しかも、それだけでは許してもらえませんでした。
なんと、TPPとは別に、日米間で非関税障壁を協議する場が新たに設けられることとなったのです。
その非関税障壁とは、保険分野、投資のルール、知的財産権、政府調達、競争政策、宅配便、食品の安全基準、自動車の規制・諸基準やエコカー支援や流通などです。
仮に日本がTPP交渉不参加となった、あるいは交渉で日本の主張を通せたという奇跡が起きても、米国は、別途、タイマンで日本に圧力をかけることができるのです。

これはエグ過ぎますね。

以前、米国は日本に「イエス」しか期待していないという話をご紹介しましたが、事前協議でも、日本側は、「イエス!オーゥ、イエス!」と洋物AVみたいに絶叫し続けたんでしょう。
http://toyokeizai.net/articles/-/12903?page=5

もっと恥ずかしい話もあります。
麻生大臣は、かんぽ生命のがん保険など新規業務を当面、認可しないと表明しました。
しかし、この措置は、日本側が一方的に通告してきた話だとUSTRは報告しております。つまり、協議とは無関係という扱いなので、日本側に見返りとして得るものはありません。
ただで米国にサービスしたのです。

USTRは報告書で「米国政府が一連の協議を成功裏に完結した」と宣言し、日本のTPP参加は「競争力のあるアメリカで生産された製品とサービスに対する日本市場のさらなる開放を意味する。そのことは同時にアメリカ国内の雇用を支えるのだ」と凱歌をあげています。

三橋貴明さんは、4月13日のブログで、この交渉力の弱さについて、安倍総理は国民に何らかの「説明」をする必要があると述べました。
でも、安倍総理は、すでに説明済みです。

「TPP交渉参加に向けた米国との事前協議が本日、合意に至りました。厳しい交渉でしたが、日本の国益をしっかり守ることができたと思います。TPP交渉参加は国家百年の計。TPPは、経済的メリットに加えて、自由や民主主義、法の支配といった、普遍的価値を共有する国々とのルール作りは安全保障上も大きな意義があります。日本の国益を実現するための本当の勝負はこれから。最強の体制の下、一日も早くTPP交渉に参加し、TPP交渉を主導していきたいと思います。」(官邸Face Bookより)

TPP交渉を主導していきたいだと?
「猿(モンキー)が人間と交渉できるかーッ!おまえはこのUSTRにとってのモンキーなんだよシンゾォォォォーーッ!!」(USTR Face Bookより)

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2013年3月27日 (水)

三橋貴明はいつ詰むか(11)

(注)このように、チャンネル桜を始めとするさまざまな論客の言説を分析し、批判を加えているのは、彼らが憎くてやっていることではありません。もちろん、私は彼らがしたことを怒っています。しかし、この批判の目的は、彼らの歪んだ言説によって作り出された「安倍晋三は唯一無二の愛国・保守政治家である」とか「自民党は真の保守政党である」といった幻想を打ち砕き、現在日本が直面している国難にあたり、みなさんにもっと客観的な視点から、日本の未来のための柔軟な選択を行ってもらうために他なりません。参院選に向けてこのような言論への批判や監視はますます欠かせない作業になっていきます。

「善悪二元論」と「スケープゴート」による、安倍政権の正当化。

彼のブログを分析しても、毎回、同じことの繰り返しになるので、しばらくお休みしていた「三橋貴明はいつ詰むか」のシリーズですが、この「インチキな仕立て屋」は、相変わらず「恥」という概念を持ち合わせてはいないようです。

ひさしぶりに覗いた彼のブログですが、はらわたが煮えくり返ります。

こういうインチキな人間は、潰すべきときに徹底的に潰しておかないと、これまで以上に大きな害を日本に与えることになるでしょう。

彼の本質を知った方たちは、大きな糾弾の声を挙げていただきたいと思います。

●今日の三橋貴明ブログ

アベノミクスで超大国日本が復活する!
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11498945562.html

●今日の善悪二元論&スケープゴート

アベノミクスを実行する安倍政権(善) vs 「成長戦略」にかこつけ、インフレ対策である構造改革を実施しようとしている「一部の人たち」(悪)

●今日の「見ざる・聞かざる・言わざる」

ところが、驚くべきことに、現在に至ってもアベノミクスの三本目の矢「成長戦略」にかこつけ、インフレ対策である構造改革(規制緩和、民営化、自由貿易(TPP)など)を実施しようとしている「一部の人たち」がいます。すなわち、産業競争力会議や規制改革会議の「民間議員」たちです。

ご存知のように、安倍政権は、「三本の矢」と彼らが呼ぶ、三つの基本方針からなる「アベノミクス」と呼ばれる経済政策により、デフレ脱却を目指しています。下の三つの基本方針です。

1. 金融緩和
2. 積極財政
3. 成長戦略

小泉政権は金融緩和を行いました。(フリードマンという人が考えた「マネタリズム」と呼ばれる手法です。)
麻生内閣では積極財政を行いました。(ケインズという人の考えた手法です。)
しかしそれだけでは、デフレを脱却することはできませんでした。

デフレ下で、需要が逼迫する中、金融緩和だけを行っても、資金が滞留するばかりであり、市中にお金が流れていきません。そこで、政府が財政出動をして公共事業を増やすことにより、需要を創出する必要が生まれます。公共事業で例えば建設業者が潤えば、そこからドミノ倒しのように需要が喚起されていきます。

ですから、アベノミクスは、ある意味においては、正しい経済政策であると言えます。

しかし、問題は三つ目の矢、「成長戦略」です。二本目の矢の「積極財政」は、国家が障壁によって守られており、国内経済が閉じた状態であってこそ、もっとも大きな効果(乗数効果)を上げるのですが、グローバル化によって、経済が開いてしまうと、外国にお金が流れていってしまい、国内にお金が効果的に循環していきません。TPPに参加しようものなら、アベノミクスは絶対に成功しないのです。

中野剛志さんが次のように語る通りです。

【東田剛】日米同盟という経済政策

そこでアメリカのご機嫌を直そうとして、TPPに参加したとしたら、どうなるでしょうか。

アベノミクスで創出した需要や雇用は、TPPによる制度変更や外国企業の参入によってアメリカに漏出します。あるいは、競争激化のデフレ圧力で、賃金が上がらなくなります。そうしたら、せっかくアベノミクスを講じても、その目的であるデフレ脱却は、難しくなるでしょう。

したがって、三つ目の矢「成長戦略」が、新自由主義的な「構造改革」を意味するものになってしまうと、二本目の矢「積極財政」が折れ、(あるいはあさっての方向に飛んでいき)、アベノミクスの全体は、

「金融緩和+構造改革」

という小泉政権と実質的には変わらない経済政策になります。

そして、TPPによって日本人の貯蓄が海外へと開放されることで、日銀がお金を刷ったり日本政府が借金をすることで、アメリカ国債を買い支えるというバカバカしい話につながっていくのです。

強い日本が復活するどころか、日本を肥え太らせて、売り渡すだけに終わってしまいます。

だから、三つの矢「成長戦略」の中身が厳しく問われてくるのですが、この中身を決定するのが、「産業競争力会議」であり、安倍晋三はこれを新自由主義者で固めました。

中野剛志氏は次のように嘆いています。

【東田剛】ヘイゾウノミクス

安倍政権の経済政策の司令塔「経済財政諮問会議」「産業競争力会議」「規制改革会議」は、考えられうる限り、最悪といってよいメンバーがそろいました。全員、新自由主義者・構造改革論者です。もちろん、いろんな意見があっていいとは思いますよ。でも、全員、構造改革論者にすることはないでしょう。

そして、3月15日の安倍晋三によるTPP交渉参加の翌日、菅義偉官房長官は街頭演説で次のように語っています。

TPP交渉参加、3本目の矢だ…菅官房長官

菅官房長官は16日、千葉県柏市で街頭演説し、環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉参加について、「日本経済を押し上げる3本目の矢が高く打ち出された。農業関係者の心配はあるが、守るべき点はしっかり守り、日本経済を再生させる。百の言葉より一つの結果だ」と述べ、農産物の関税撤廃を例外扱いとする交渉を進めることで、農業への配慮と経済成長を両立させる考えを強調した。(2013年3月16日20時51分 読売新聞)

このように、安倍政権の官房長官が、TPPが、アベノミクスの三つ目の矢である「成長戦略」の一部であったこと、つまりアベノミクスとはTPPのような構造改革を前提として作られた経済政策であったことを認めているのです。

ですから、アベノミクスは、最初から、三橋氏が語っていたような富国強兵的な「日本の国民経済を強化するもの」ではなかったのです。

そのことが、既に明らかになっていながら、なぜ、三橋氏は

「アベノミクスで超大国日本が復活する!」

などと平気でウソをつくのか。国民を欺くのか。

TPPや道州制のような構造改革を前提としたアベノミクスは、国民に利益をもたらすどころか、外国や一部の大企業に肥え太らせた日本を売り渡すだけのものにすぎません。これを超大国日本を復活させるための経済政策であるかのように吹聴することは、安倍晋三を愛国者として祭り上げるのと同じ悪質なプロパガンダです。

そして、三橋氏はいまだに産業競争力会議のメンバーを指名したのは、安倍晋三自身であるという基本的な事実を無視しています。

「『成長戦略』にかこつけ、インフレ対策である構造改革を実施しようとしている」のは「一部の人たち」ではなく、安倍晋三自身です。

三橋氏はブログの記事を下のような言葉でしめくくっています。

15年も間違い続けてきた以上、そう簡単に関係者が「改心」することはありません。というわけで、今後のわたくしは構造改革主義者の皆様とガチンコで戦っていくつもりですので、引き続きご支援よろしくお願いいたします。

この「インチキな仕立て屋」は「ガチンコ」などという言葉を使って拳を振り上げながら、竹中のような脇役を叩くばかりであり、ラスボスである亡国の大魔王、構造改革の本丸、安倍晋三とは決して対決しようとはしません。

本日も、やはり、下の三橋貴明氏自身の言葉を、彼に対して、投げかけないわけにはいきません。

三橋ブログ: 2011年10月26日 わたくしたちが今、やるべきこと

国民を「騙そうとしていた」「騙している」わけですから、あなた方は民主主義国家において情報産業で生きる資格がありません。もし、国民を騙そうとしていたわけではないのであれば、はっきり言って知能、知識不足です。いずれにせよ、あなた方に日本の情報産業における職はありません。

●その他の参照記事

「インチキな仕立て屋」と「正直な子ども」
インチキな二人の仕立て屋の大いなる自己矛盾
三橋貴明氏は何がしたいのか
三橋貴明氏は嘘をつくのはおやめなさい
警告: 安倍政権の新自由主義的本質を隠蔽しようとする情報工作について
三橋貴明氏への公開質問状

| コメント (7)

2013年3月18日 (月)

三橋貴明はいつ詰むか (10)

(注)このように、チャンネル桜を始めとするさまざまな論客の言説を分析し、批判を加えているのは、彼らが憎くてやっていることではありません。もちろん、私は彼らがしたことを怒っています。しかし、この批判の目的は、彼らの歪んだ言説によって作り出された「安倍晋三は唯一無二の愛国・保守政治家である」とか「自民党は真の保守政党である」といった幻想を打ち砕き、現在日本が直面している国難にあたり、みなさんにもっと客観的な視点から、日本の未来のための柔軟な選択を行ってもらうために他なりません。参院選に向けてこのような言論への批判や監視はますます欠かせない作業になっていきます。

毎日毎日、マンガのような善悪二元論を、これでもか、これでもかと繰り出して安倍政権への盲目的な支持を煽りつづけてきた三橋貴明氏。

TPPの熱心な反対論者でありながら、TPPに積極的な安倍政権を支持すると言う、彼が抱え込んでしまった巨大な矛盾は、いつ、どのような形で解消されていくのでしょうか。

●今日の三橋貴明ブログ

ソフィア脳
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11492799639.html

●今日の善悪二元論

「安倍政権(善)」 vs 「自由に貿易と競争ができるよう日本を開放することに注力すべきと考える新自由主義者(悪)」

●今日の「見ざる・聞かざる・言わざる」

三木谷社長は、TPPを安倍内閣が世界第3位の経済を再生するための広範な取り組みの一環と位置付ける。「この市場を開放しなければいけない。国際基準をできるだけ採用する必要がある。それが日本企業にとって世界で戦う力をつけるための唯一の手段で、もしそれができないなら、その産業は日本に残るべきではない」と語った。「日本人は、強いところをさらに強め、弱い産業は断念して他国にまかせることが必要だと気づくべきだ」 同社長は、経済産業省のエリート官僚がどの産業を促進するかを選ぶ時代はとっくの昔に終わったと語る。「基本的に経産省は、1970年代や80年代に成功した政府主導の産業政策を再現したいと強く願っている。しかし、それは国家資本主義に戻るようなもの」。三木谷社長によると、多くの民間議員が「特定の産業や技術、または企業を選んで公的資金を投入することに反対している」。それでも「官僚は大きな圧力をかけようとしている」という。 過去にも、さまざまな審議会や委員会が日本の構造改革について提案をまとめたが、多くは実現に至っていない。しかし、三木谷社長は今回は違うと話す。安倍内閣は改革への強い決意を示しているためだ。同社長は「安倍首相は、日本の経済再生と産業競争力の強化のために最も重要なのは規制緩和だと信じていると思う」と話す。そして「規制緩和を推し進めれば支持率が高まることも知っている」とみている。』

いやあ、見事なまでに典型的なソフィア脳でございます。

三橋氏が「ソフィア脳」という言葉で揶揄しているのは、「自由に貿易と競争ができるよう日本を開放することに注力すべき」と考える新自由主義のことであり、ここで三橋氏は、楽天の三木谷浩史社長を「ソフィア脳」の持ち主として批判しています。

彼はここでも、産業競争力会議の民間議員に三木谷浩史社長を指名したのは、安倍晋三自身であり、安倍晋三自身がまぎれもない「ソフィア脳」つまり新自由主義的発想の持ち主であるという事実を無視しています。

もう皆さんは、この「インチキな仕立て屋」が「王様が裸である」という事実を隠す「手法」は既にお解りになっていると思います。

彼の「手法」は二つあります。

(1)まず一つ目は、単純な善悪二元論を掲げて、「善」の側に常に自民党や安倍政権を配置し、「悪」の側に、民主党や新自由主義、TPP推進論者、財政緊縮論者などを配置して、自民党や安倍政権が、絶対無二の善なる政党や政権であるかのような刷り込みを執拗に行うこと。

(2)二つ目は、一つめの手法とも重なるのですが、安倍晋三本人とは別に、特定のスケープゴートを見つけてその人物を厳しく批判することによって、安倍晋三本人が抱える欠点をカモフラージュしようとすることです。そのスケープゴートになるのは、小泉進次郎のようなTPP推進派であったり、竹中平蔵や三木谷社長のような新自由主義者であったりするのですが、実際には、三橋氏が激しく批判するこれらの人物がかかえる欠点は、すべて、安倍晋三自身が強烈な形でかかえるものばかりなのです。安倍晋三周辺のこれらの人物の欠点を批判し、安倍晋三の抱える同じ欠点を批判しないことによって、あたかも安倍晋三はこれらの欠点をもたず、これらの「悪いお友達」に欺かれたり、妨害されているかのような錯覚を三橋氏は読者にもたせようとしています。

不思議なのは、三橋ブログのコメント欄の人々が、三橋氏のこのような欺瞞的な姿勢に気づかずにいることです。

「安倍晋三は、唯一無二の保守・愛国政治家である」「自民党は保守政党である」という通説は、三橋氏に見られるような欺瞞的な言説によって作り出されてきた根拠のない幻想にすぎないことを、私たちは改めて認識すべきです。

本日も、やはり、下の三橋貴明氏自身の言葉を、彼に対して、投げかけないわけにはいきません。

三橋ブログ: 2011年10月26日 わたくしたちが今、やるべきこと

国民を「騙そうとしていた」「騙している」わけですから、あなた方は民主主義国家において情報産業で生きる資格がありません。もし、国民を騙そうとしていたわけではないのであれば、はっきり言って知能、知識不足です。いずれにせよ、あなた方に日本の情報産業における職はありません。

●その他の参照記事

「インチキな仕立て屋」と「正直な子ども」
インチキな二人の仕立て屋の大いなる自己矛盾
三橋貴明氏は何がしたいのか
三橋貴明氏は嘘をつくのはおやめなさい
警告: 安倍政権の新自由主義的本質を隠蔽しようとする情報工作について
三橋貴明氏への公開質問状

| コメント (3)

2013年3月17日 (日)

三橋貴明はいつ詰むか (9)

(注)このように、チャンネル桜を始めとするさまざまな論客の言説を分析し、批判を加えているのは、彼らが憎くてやっていることではありません。もちろん、私は彼らがしたことを怒っています。しかし、この批判の目的は、彼らの歪んだ言説によって作り出された「安倍晋三は唯一無二の愛国・保守政治家である」とか「自民党は真の保守政党である」といった幻想を打ち砕き、現在日本が直面している国難にあたり、みなさんにもっと客観的な視点から、日本の未来のための柔軟な選択を行ってもらうために他なりません。

毎日毎日、マンガのような善悪二元論を、これでもか、これでもかと繰り出して安倍政権への盲目的な支持を煽りつづけてきた三橋貴明氏。

TPPの熱心な反対論者でありながら、TPPに積極的な安倍政権を支持すると言う、彼が抱え込んでしまった巨大な矛盾は、いつ、どのような形で解消されていくのでしょうか。

●今日の三橋貴明ブログ

FISH
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11492129335.html

●今日の善悪二元論

「安倍政権(善)」 vs 「構造改革主義者(悪)」

●今日の「見ざる・聞かざる・言わざる」

日本は安倍政権が誕生し、金融政策と財政政策については正しい方向に舵を切りました。ところが、「成長戦略」に名を借り、労働市場の改革、TPP、電力自由化など、現状の問題を解決するには「明らかに間違った方向」にも進もうとしています。

ユーロ圏の状況は、各国がユーロ加盟を続ける以上、解決しません。まさに、失われた○○年の道を歩んでいます。

だからこそ、日本は世界に率先して「正しい政策」によりデフレから脱却し、世界に範を示さなければならないのです。とはいえ、それを妨害しようとする「構造改革主義者」たちの勢力は未だ強く、今後は声を大にして「彼ら」と戦っていく必要があると考えるわけでございます。

正確には「明らかに間違った方向」にも進もうとしているのではなく、始めから間違った方向に進む政権であったということです。公約に「道州制」が掲げられていることから明らかではありませんか。TPPにしても、はじめから交渉参加の意思を持っていた。だから「聖域なき関税撤廃を前提とする以上、TPP交渉参加には反対である」などと国民の目をくらます公約を掲げる必要があったのです。安倍晋三が途中で変節したわけではありません。彼ははじめから首尾一貫していた新自由主義者であり構造改革主義者です。閣僚を「構造改革主義者」で固めたのも安倍晋三自身ではないですか。アベノミクスのような政策はめくらましにすぎないのです。

それを妨害しようとする「構造改革主義者」たちの勢力は未だ強く、今後は声を大にして「彼ら」と戦っていく必要がある

安倍晋三自身が「構造改革主義者」であるときに、あたかも、安倍晋三以外に「構造改革主義者」が存在して安倍政権を妨害しているかのような、欺瞞的な言い方はやめるべきです。

安倍晋三自身が過激な「構造改革主義者」であり、TPPや道州制という極端に新自由主義的な構造改革をどんな反対をおしきっても実現させようとしているのです。

三橋氏が「戦っていく必要がある」のは「彼ら」などという架空の存在ではなく、安倍政権自身です。

三橋氏はこのような茶番をいつまでお続けになるのですか? マスコミの歪曲を批判しながら、ご自分が毎日毎日、事実を歪曲した記事を書き続ける。そして国民をミスリードする。このようなことは決して許されることではありません。

本日も、やはり、下の三橋貴明氏自身の言葉を、彼に対して、投げかけないわけにはいきません。

三橋ブログ: 2011年10月26日 わたくしたちが今、やるべきこと

国民を「騙そうとしていた」「騙している」わけですから、あなた方は民主主義国家において情報産業で生きる資格がありません。もし、国民を騙そうとしていたわけではないのであれば、はっきり言って知能、知識不足です。いずれにせよ、あなた方に日本の情報産業における職はありません。

またコメント欄におもしろいコメントがありました。

1 ■TPPを利用した「一貫性の罠」 共産主義者が相手を自分たちに取り入れる手法の一つに 「一貫性の罠」があります。 人は、かつて言っていたことと一貫性を保つような行動をしたがる動物なのです。 そして、それを許容範囲内で漸次的にエスカレートさせられると、気づかないうちに罠に嵌ってしまう。 その手法を使い、TPP反対派の人たちを利用して安倍降ろしを画策している疑義があります。

TPPは日本を壊すものである。だから、安倍晋三は売国奴だ。
TPP反対なら、安倍降ろしをしなければならない。
自民党は売国党だ。

こういった囁きには注意が必要です。あるいは、そうやって嫌悪感を植え付け、分断しようと画策している可能性があります。


まさかTPP反対を理由に共産党や社民党などの似非政党を支持するのですか?
論理を飛ばして極論に走らないことが重要です。
普通に考えれば、不利なTPPは批准しないよう与党に働きかければいいだけです。懸念事項があるのならそれを直接伝えればいい。それが伝わらないのなら、単に見られていないか、説得力のある説明になっていないから。あるいは、それが重要とみなされていないからです。
自分たちの意見を通したいのなら、自らの表現力を磨きましょう。

<参考>
http://www.amazon.co.jp/dp/4414304164
http://www.amazon.co.jp/dp/4414302854
http://www.amazon.co.jp/dp/4896670116

重要なので繰り返します。極論に走るのはやめましょう。

このコメント投稿者は、TPPに反対し、それゆえにTPPをやる政権に反対する立場を、首尾一貫しすぎていると批判しているのですが、この方は、ご自分が、安倍晋三を擁護することにおいて首尾一貫しすぎている事実は全く無視しています。自分が安倍を支持しているから、安倍がTPPをやろうと、国を壊そうと、国を売ろうと、安倍を首尾一貫し続ける。「一貫性の罠」というなら、このような国家に実害を与える態度こそを「罠」と呼ぶべきです。それに対して私たちは首尾一貫国を守ろうとする。そのためにTPPに反対し、TPPをやろうとするような政権は拒否する。両者の違いは、何を守るために首尾一貫しているかという違いにすぎません。私たちのように首尾一貫、断固たる決意で国を守ろうとする人間にとっては、国を破壊する政権を首尾一貫支持しつづけようとするがんこな人々の存在は実にやっかいです。

●その他の参照記事

「インチキな仕立て屋」と「正直な子ども」
インチキな二人の仕立て屋の大いなる自己矛盾
三橋貴明氏は何がしたいのか
三橋貴明氏は嘘をつくのはおやめなさい
警告: 安倍政権の新自由主義的本質を隠蔽しようとする情報工作について
三橋貴明氏への公開質問状

| コメント (9)

2013年3月16日 (土)

三橋貴明はいつ詰むか (8)

(注)このように、チャンネル桜を始めとするさまざまな論客の言説を分析し、批判を加えているのは、彼らが憎くてやっていることではありません。もちろん、私は彼らがしたことを怒っています。しかし、この批判の目的は、彼らの歪んだ言説によって作り出された「安倍晋三は唯一無二の愛国・保守政治家である」とか「自民党は真の保守政党である」といった幻想を打ち砕き、現在日本が直面している国難にあたり、みなさんにもっと客観的な視点から、日本の未来のための柔軟な選択を行ってもらうために他なりません。

毎日毎日、マンガのような善悪二元論を、これでもか、これでもかと繰り出して安倍政権への盲目的な支持を煽りつづけてきた三橋貴明氏。

TPPの熱心な反対論者でありながら、TPPに積極的な安倍政権を支持すると言う、彼が抱え込んでしまった巨大な矛盾は、いつ、どのような形で解消されていくのでしょうか。

昨日2013年3月15日は、日本史に刻まれる一日となったはずです。2000年以上の歴史を誇る私たちの国日本が、その解体への最初の一歩を踏み出した日となったからです。

安倍晋三のTPPに対する積極的な姿勢が新聞各紙で報じられるたびに、「マスコミの飛ばしである」とか、「安倍総理は、バスが出発するのを待っているだけだ」とか、「自民党内のTPP推進派議員が勝手に流している情報だ」などと述べて事実を歪曲し、安倍政権に対する批判の声を沈静化させ、安倍晋三の新自由主義的な本質を隠蔽しようとしてきた三橋貴明氏。

さて、この経済評論家は、歴史的売国が行われた翌日の今日を、どのように迎えたのでしょうか。

●今日の三橋貴明ブログ

長い、厳しい戦いが始まった
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11491283668.html

●今日の善悪二元論

「民主党とは比較にならないほどまともな安倍政権(善)」 vs 「まともなことを何一つやろうとしなかった民主党(悪)」

毎日毎日、呆れずにはいられない三橋ブログですが、今日も驚かされるのは、まさに国家解体につながる歴史的売国行為が行われた翌日であるにも関わらず、性懲りもなく、定番の「自民党(善) vs 民主党(悪)」という単純な善悪二元論を繰り出していることです。

一体、「聖域なき関税撤廃を前提とする以上、TPP交渉参加には反対」などと国民を欺くような公約を掲げ、実質的な公約違反を行ってTPP交渉に参加を表明し、なおかつ今後は道州制などという徹底的な新自由主義的構造改革を目論んでいる安倍自民党政権が、TPP交渉参加を行わなかった民主党政権と比べて、「比較にならないほどまともな政権」であると、本当に言えるのでしょうか。

TPP単独を取り上げても、安倍政権が他にどんなにすばらしい政策を実行しようとも、その意義や有効性を全部消し去ってしまうほど、TPPは甚大な負の効果を持っています。(ある日、突然)

極度な新自由主義的体質が誰の目にも明らかとなった安倍政権が、日頃、TPPや新自由主義を激しく非難している三橋氏の目に、どうして「民主党とは比較にならないほどまともな政権」として映るのでしょうか。

●今日の「見ざる・聞かざる・言わざる」

読めばお分かりでしょうが、「抽象論」と「交渉力(これも抽象的ですが)」に溢れた、まるで経済産業省の官僚が書いた作文(実際、そうなのでしょうが)のようで、率直に言って失望せざるを得ません。

「日本は大きな壁にぶつかっています。少子高齢化。長引くデフレ。我が国もいつしか内向き志向が強まってしまったのではないでしょうか」
に至っては、まさに自虐主義的な経産官僚が好むレトリックです。別に、日本は外国と貿易をしていないわけでもなく、というよりも工業製品の関税はほとんどが「ゼロ」で、国内市場でもグローバル市場でも日本企業が外国と競合しており、内向きでも何でもありません。

本日に至り、三橋氏はようやく、安倍政権に対する批判めいた言葉を口にするようになりました。しかし、安倍晋三以外のスケープゴートを見つけては批判し、安倍晋三を正当化し神格化しようとする彼の日頃の習性は、今日の記事の中にもいかんなく発揮されています。

上の引用にあるように、彼の批判は、TPP参加表明を行った安倍晋三よりも、なんと、参加表明の原稿を用意した経済産業省の官僚に向けられているのです。

また、三橋氏は、次のように、現在の安倍政権と、民主党政権と比較して、TPP交渉をめぐる状況が「まし」であるかのように述べています。

とはいえ、あの頃とは違うことが複数あります。具体的には、
「与党(自民党)の国会議員に、TPPの「本質」を理解した上で反対している政治家が多い」
「民主党とは異なり、自民党(政権ではなく)は『国益』あるいは『聖域』について具体的に議論、決議し、政府に提出している」
「過去の合意事項は覆せない、カナダとメキシコは「念書」にサインさせられたなど、「向こうサイド」の情報が出回り始めた」
「一応、安倍政権は金融政策と財政政策のパッケージという、正しいデフレ対策『も』実施している」
「ISD、ラチェット規定、GTAPの試算の中身等、国民に知られたくない情報が浸透しつつある」
「安倍政権を批判したい(多分)マスコミが、TPPの内容について、今頃になって詳細を報道を始めた」
 などになります。今後は、自民党の反対派の方々を支援、連携し、各種の情報の国民への拡散について、より一層努力していくつもりです。

ナンセンスな指摘ばかりなのですが、

●「与党(自民党)の国会議員に、TPPの「本質」を理解した上で反対している政治家が多い」

TPPの「本質」を自民党の議員たちが当時の民主党の議員以上に知っているのならば、なぜ自民党の反TPP派の議員たちは、2011年の秋に、民主党の反TPPの議員がしたように離党をちらつかせても安倍政権のTPP交渉参加を食い止めようとせず、わずか2時間の会合でTPP交渉参加を容認してしまったのでしょうか。

●「民主党とは異なり、自民党(政権ではなく)は『国益』あるいは『聖域』について具体的に議論、決議し、政府に提出している」

ばかげた指摘であり、そもそもそのような「決議」を出さなければならなくなったのは、安倍晋三がTPP交渉に参加することを自民党が容認したからであり、TPP交渉に参加しなかった民主党はそのような「決議」すら作成する必要がなかっただけです。

●「過去の合意事項は覆せない、カナダとメキシコは「念書」にサインさせられたなど、「向こうサイド」の情報が出回り始めた」

過去の合意事項が覆せない事実がありながら、TPP交渉に参加しようとする「交渉厨」安倍晋三の奇怪な姿が浮き彫りになっただけです。

●「一応、安倍政権は金融政策と財政政策のパッケージという、正しいデフレ対策『も』実施している」

アベノミクスによるデフレ対策は、TPPに参加したら全部無効になるどころか、日本政府が借金をしてわざわざ外国にお金を垂れ流すというナンセンスな話になることぐらい、三橋氏は理解されているはずです。

●「ISD、ラチェット規定、GTAPの試算の中身等、国民に知られたくない情報が浸透しつつある」

2011年当時の方が、TPP参加に反対する世論の声は今よりもはるかに大きく上がっていました。三橋氏が、「マスコミの飛ばし」であるとか、「発車するバスを待っているだけだ」と事実を歪曲し隠蔽するような言説を繰り返してきたため、TPPに反対する声を上げる人々の数は、あの頃に比べて圧倒的に少なくなってしまいました。

●「安倍政権を批判したい(多分)マスコミが、TPPの内容について、今頃になって詳細を報道を始めた」

どうして、この期に及んでマスコミ批判がででくるのでしょうか。「マスコミの飛ばしである」などと彼が反復してきた主張は誤っていたではないですか。マスコミの歪曲報道を批判する前に、ご自身の偏った言論姿勢を批判されるべきです。

当たり前ですが、わたくしは安倍政権を今でも支持していますが、「100%丸ごと支持する」という話ではありません。何度も書いていますが、自分と100%同じ価値観、同じ政策を持つ政治家や政権など有り得ません。デフレ対策や「戦後レジームからの脱却」のように、評価するべきところは、評価する。批判するべきところは、批判する。この種の「当たり前」の「是々非々の姿勢」を、日本国民は思い出す必要があると思います。

三橋氏は、「TPP絶対反対、安倍政権絶対支持」というチャンネル桜の掲げる「教義」を反復しているわけですが、一体、TPPに反対しながら、どうして百万人といえども反対を押し切ってTPP参加を実現しようとしている安倍晋三を支持できるのか。これは、論理的な矛盾ではないですか。

また、「デフレ対策や『戦後レジームからの脱却』のように、評価するべきところは、評価する。批判するべきところは、批判する。この種の『当たり前』の『是々非々の姿勢』」と彼は述べていますが、これもナンセンスです。

TPPは、「デフレ対策」も「アベノミクス」も「戦後レジームからの脱却」も全部無にしてしまう、巨大な負の効果をもつ構造改革です。TPPとは、他の政策の上位にあって、それらの政策が実行される環境や条件を決定づける「メタ」の枠組みですから、他の政策と同じレベルで是々非々を論じることはできません。

あらゆる政策が実行に移される環境や条件の枠組みそのものを変えようとしているわけですから、そのような根本的な構造改革を目論む政権は、全面的に支持するか、全面的に支持しないか、二つに一つしかありません。

「TPPには反対するが、TPPをやろうとする安倍政権は100%支持する」という自己撞着した立場は、国と、故郷と、家族と、子どもたちの未来を決然たる意思をもって守ろうとする人々にとっては、絶対に取りえない立場なのです。

歪んだ言説が、今後、参院選に向けて、世論を間違った方向に誘導していくことが考えられます。言論の注意深い監視が求められます。

本日も、やはり、下の三橋貴明氏自身の言葉を、彼に対して、投げかけないわけにはいきません。

三橋ブログ: 2011年10月26日 わたくしたちが今、やるべきこと

国民を「騙そうとしていた」「騙している」わけですから、あなた方は民主主義国家において情報産業で生きる資格がありません。もし、国民を騙そうとしていたわけではないのであれば、はっきり言って知能、知識不足です。いずれにせよ、あなた方に日本の情報産業における職はありません。

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2013年3月15日 (金)

三橋貴明はいつ詰むか (7)

毎日毎日、マンガのような善悪二元論を、これでもか、これでもかと繰り出して安倍政権への盲目的な支持を煽りつづけてきた三橋貴明氏。

TPPの熱心な反対論者でありながら、TPPに積極的な安倍政権を支持すると言う、彼が抱え込んでしまった巨大な矛盾は、いつ、どのような形で解消されていくのでしょうか。

とうとう、本日、安倍晋三は、TPP交渉参加表明を行い、文字通りの日本の国家解体の着手を始めます。歴史的売国行為です。

ずっと安倍政権と自民党への支持を煽ってきた三橋貴明氏はこの日をどのように迎えたでしょうか。

●今日の三橋貴明ブログ

自民党TPP対策委員会の決議
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11490726566.html

●今日の善悪二元論

「決議作成に尽力した自民党内の議員たち (善)」 vs 「TPPについての事実を伝えないマスコミ(悪)」

昨日と同じく、驚くべきなのは、この期に及んで、三橋の批判の矛先は、安倍政権ではなく、マスコミに向けられているという点です。彼の批判がTPP交渉参加を容認した自民党や、日本に利点が一つもないにも関わらずTPP交渉参加に踏み切ろうとしている安倍晋三に向けられることは絶対にありません。

●今日の「見ざる・聞かざる・言わざる」

と言ってきており、加えて妥結前に9月の交渉参加のみのワンチャンスで、一体、いかなる「交渉参加表明」ができるのでしょうか。発言がどうなるかはわかりませんが、取りあえずTPPにより「日本の形」が壊れることが許せない日本国民(わたくし含む)にとって、上記の決議作成に尽力した自民党内の議員たちは「味方」であることを理解してください。

例えば、安倍政権が「聖域」「死活的利益」を無視したTPP推進に邁進するような事態になった場合、それを制止できるの可能性が最も高いのは、自民党内の多数派であるTPP反対の国会議員たちなのです。彼らを通じ、国民が意志を政治に反映させようとすることは、これはもう民主主義の基本でございます。

結局、安倍晋三の「TPP交渉参加表明」すらを止めることができなかった、いや、より正確には、実際には止める気すらなかった、自民党内の230名を超える反対派議員たちが、どうやって「TPP参加」を止められるというのでしょうか。

2011年、野田佳彦がTPP交渉参加に踏み切ろうとしたときには、民主党には、離党をちらつかせても野田のTPP交渉参加を必死で阻止しようとした議員がたくさんいましたが、自民党にはそのような議員は一人もいなかったではないですか。

自民党のTPP反対派議員たちは、「TPPを考える国民会議」が開くTPP反対集会にすら出席を拒んだのです。

TPP阻止に命をかけない自民党議員たち

ガス抜きのためにTPPに反対するポーズはとりながら、結局、安倍晋三のTPP交渉参加を容認してしまった自民党の議員たちを「味方である」とすら言い放った、三橋貴明氏。

売国政権お抱えの、この恥を知らない「インチキな仕立て屋」を私は絶対に許すことはないでしょう。

下の三橋氏自身の言葉を、何度でも、何度でも、彼に対して、投げかけないわけにはいきません。

三橋ブログ: 2011年10月26日 わたくしたちが今、やるべきこと

国民を「騙そうとしていた」「騙している」わけですから、あなた方は民主主義国家において情報産業で生きる資格がありません。もし、国民を騙そうとしていたわけではないのであれば、はっきり言って知能、知識不足です。いずれにせよ、あなた方に日本の情報産業における職はありません。

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2013年3月14日 (木)

三橋貴明はいつ詰むか (6)

毎日毎日、マンガのような善悪二元論を、これでもか、これでもかと繰り出して安倍政権への盲目的な支持を煽りつづけてきた三橋貴明氏。

TPPの熱心な反対論者でありながら、TPPに積極的な安倍政権を支持すると言う、彼が抱え込んでしまった巨大な矛盾は、いつ、どのような形で解消されていくのでしょうか。

昨日13日夜、自民党のTPP対策委員会(西川公也委員長)は、党本部で総会を開き、環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉で農産品などを関税撤廃の例外とするよう政府に求める党決議を行い、交渉参加の判断を安倍首相に一任しました。

これを受けて安倍晋三は、甘利経済再生相をTPP担当大臣に任命し、明日15日にTPP交渉参加表明を行うと報じられています。

三橋氏は以前、35人 対 233人という記事で、TPP反対派議員が大勢を占める自民党を称えて次のように述べていました。

明確なTPP推進派 35人 対 明確なTPP反対派 233人。これが自民党の現実です。自民党の議員数は衆参合わせて378人。元閣僚級の方々など立場を明らかにしていない議員の中にも、TPP反対派が少なくないですが、TPP参加の即時撤回を求める会」だけで六割を超えているのです。

三橋さん、「233人の明確なTPP反対派議員がいる」というのが自民党の現実なのではありません。「233人もの反対議員がいるのにも関わらず、TPP交渉に参加する」のが、自民党の現実なのです。

この報道を受けて、TPP交渉参加の報道は「マスコミの飛ばし」だとか、「安倍首相はバスが発車するのを待っているだけ」という三橋氏のこれまでの言葉を信じてきた三橋ブログの人々も、さすがに騒然としてきました。気づくのが遅すぎます。一人の人間の言葉を盲信するから、事実が見えなくなるのです。

●今日の三橋貴明ブログ

聖域
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11490031391.html

●今日の善悪二元論

「安倍政権 (善)」 vs 「TPPを農業問題に矮小化しようとしてくるマスコミ(悪)」

驚くべきなのは、この期に及んで、三橋の批判の矛先は、マスコミに向けられているという点です。彼の批判が自民党や安倍政権に向けられることは絶対にありません。

●今日の「見ざる・聞かざる・言わざる」

 そして、ここで改めて考えてみると、上記のようなドタバタを繰り広げ、何とか「聖域」を守りつつTPPに交渉参加したとして、「日本のメリット」が何なのか、相変わらずさっぱり分からないという点です。自民党の決議文にしても、「アジア太平洋地域の成長を十分に取り込む」程度のことしか書いていないようですし(さすがに「アジアの成長」よりはほんの少し進歩しましたが)。TPPとは、本当に不毛なイシューです。とはいえ、その影響範囲があまりにも大きすぎるため、わたくしとしては「交渉参加」についても断固として反対していくつもりでございます。

233名もの反対派議員がいながら、「ドタバタを繰り広げ、何とか『聖域』を守りつつTPPに交渉参加」しようとしている安倍政権と自民党。

一方でTPPに反対しながら、TPP交渉に参加しようとする安倍晋三や自民党を絶対に批判しようとしないTPP反対の論客、三橋貴明氏。

安倍晋三がTPPに前向きであると報じられるたびに「マスコミの飛ばしである」と、人々の不安や怒りの矛先をマスコミというスケープゴートにそらそうとしてきた三橋貴明氏。

彼のこの欺瞞的な姿勢を、私は執拗にかつ辛辣に批判してきましたが、やはり、下の三橋氏自身の言葉を、何度でも、何度でも、彼に対して、投げかけないわけにはいきません。

三橋ブログ: 2011年10月26日 わたくしたちが今、やるべきこと

国民を「騙そうとしていた」「騙している」わけですから、あなた方は民主主義国家において情報産業で生きる資格がありません。もし、国民を騙そうとしていたわけではないのであれば、はっきり言って知能、知識不足です。いずれにせよ、あなた方に日本の情報産業における職はありません。

●その他の参照記事

「インチキな仕立て屋」と「正直な子ども」
インチキな二人の仕立て屋の大いなる自己矛盾
三橋貴明氏は何がしたいのか
三橋貴明氏は嘘をつくのはおやめなさい
警告: 安倍政権の新自由主義的本質を隠蔽しようとする情報工作について
三橋貴明氏への公開質問状

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