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2013年6月 1日 (土)

デフレ脱却などはじめからやる気はない

麻生太郎副総理・財務大臣は、再度、消費税増税を「予定通り」来年の4月に実施する意向を明らかにしました。

消費税引き上げ、予定通り実施意向…麻生氏

麻生副総理・財務相は31日午前の閣議後の記者会見で、来年4月に予定する消費税率の8%への引き上げについて、「今この段階で(増税時期を)延ばすという感じは私にはない」と述べ、現時点では予定通り行う意向を示した。

麻生氏は、引き上げについて今年10月ごろに最終判断する考えを改めて示す一方で、消費増税を「財政の健全化が保たれる一つの方法になる」との認識を示した。消費増税を巡っては、自民党の石破幹事長が30日、景気の動向次第では、先送りもあり得るとの認識を示していた。

(2013年5月31日15時53分 読売新聞)

政府の経済財政諮問会議は、財政健全化をアベノミクスの「第4の矢」と位置づけました。

経済財政諮問会議が放ったとんでもない“矢” 「財政健全化を第4の矢に」は正しいか

政府の経済財政諮問会議は28日、とんでもない「矢」を放ってしまった。甘利明経済財政・再生相は安倍政権の経済政策「アベノミクス」の第3の矢である成長戦略に続き財政健全化を「第4の矢」と位置づけた。

第3の矢である成長戦略は甘利経済財政相の分野だが、「あまり」海外の評判はよろしくない。海外では成長戦略となると、デレギュレーション(規制緩和)、プライバタイゼーション(民営化)、フリートレード(自由貿易)という英語にもある概念がでてくる。

ところが、経産省の「ターゲット・ポリシー」は産業選別という意味で、なかなか海外には通用しにくい。特定の産業の選別は依怙贔屓(えこひいき)になるし、そもそも政府に成長産業を選び出す能力がないからだ。英語で説明する時には、わざわざ「ジャパニーズ」と形容詞付きで揶揄されている。

財務省のいう財政健全化は増税

そこで出てきたのが。第4の矢――財政健全化だ。この裏にはもちろん財務省がいる。財政制度等審議会が近々まとめる報告書の原案について各メディアが報じている。いわゆるリークである。

財政健全化には、その達成手法を大別すると①経済成長、②歳出カット、③増税となるが、財務省のいう財政健全化は、はっきりいえば増税である。(後略)

(ダイヤモンド・オンライン 高橋洋一 2013年5月30日)

インフレだろうが、デフレだろうが、財政健全化を優先する「均衡財政主義」が、日本の長期デフレの原因であるという反省から、アベノミクスは構想されていたはずでしたが、デフレ脱却が果たされないまま、財政健全化を優先して消費税増税をやれば、長期デフレの決定的な原因を作った橋本政権の時と同じ轍を踏むことになります。

20130121_62212

橋本内閣以降、自殺者が急増し、その後昨年迄、3万人を下ることはありませんでした。

G01

三橋貴明は、下の記事の中で、相変わらず、消費税増税に積極的なのは、財務省とマスコミだけであり、構造改革に積極的なのは、産業競争力会議などの「民間議員」だけであるかのように、スケープゴートを立てることによって、人々の批判が安倍政権に向けられることを回避しようとしています。

10月に「ときの政権」(安倍政権でしょうが)が来年4月の消費税増税を、今四半期の経済状況を見て判断することになりますが、財務省やマスコミはGDPデフレータがマイナス(恐らく今四半期もマイナス)の状況でありながら、「実質GDPが成長している! 消費税増税!」とやってくる可能性が濃厚です。彼らと「言論」で戦わなければならないわけです。

(中略)

もちろん、消費税やTPPだけではなく、産業競争力会議などの「民間議員」が主導する構造改革路線に対しても反対しなければなりません。

(三橋貴明ブログ: ご報告2013年5月27日 )

安倍晋三から、参院選に出馬するように直々に電話がかかってくるわけです。

安倍政権は、構造改革や規制緩和によって、企業に対しては、解雇やサービス残業の自由化も含めた最大限の自由と負担の軽減を与えようとする一方で、国民に対しては、消費税増税、マイナンバー法、児童ポルノ禁止法など、負担と監視と規制を強めようとしています。

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コメント

よしふる さんへ

ツイッターで #コミンテルン川柳 というのがあります。なかなか力作揃いです。次の動画のネタにでもどうでしょう?

投稿: 瓢箪山 | 2013年6月23日 (日) 23時07分

こちらの記事を動画にして、ニコニコ動画に投稿しました。

デフレ脱却などはじめからやる気はない
http://www.nicovideo.jp/watch/sm21184080

私もネット選挙についての最低限の知識は知っておこうと思います。

投稿: よしふる | 2013年6月23日 (日) 14時56分

「インフレ目標」はやっぱり「自殺目標」

「12月3日、三菱東京UFJ銀行の平野頭取が日本国債の破綻を懸念しているとFT紙が報じた。三菱は保有する国債(40兆)を減らしたいが、市場への影響を考えると大量売却できず、長期債を短期債に変えるぐらいしか対応策がないとゆう。」

「最近では、欧米のヘッジファンドが、米国より先に日本の国債が破綻すると予測し、先物売りを増やしている。」

「安倍が国債と円の増刷を過激にやろうとしている理由は、米国で米国債とドルの過剰発行(QE3)が行われ、崩壊しそうなので、日本国債と円を過剰発行して(弱体化して)、資金がドルから円に流れるのを防ぎ、米国を助けたいからだ。」

「政府が日銀に圧力をかけて円を過剰発行に誘導しようとする策は、民主党政権でも、対米従属派の前原誠司がさかんにやってきた。」

「このまま過剰発行が拡大すると、金融界が国債を買い切れなくなり、破綻が現実のものとなる。それを懸念する金融界を代表するかたちで、三菱の頭取が警告を発したのだろう。」

「田中宇の国際ニュース解説」12月3日(円とドルを無理心中させる)

私はこの記事を読んで大規模金融緩和政策に疑問を持った。そして安倍政権発足、および、アベノミクスブームの到来。何かおそろしい事態が進行していないかと思い、推進、反対双方の主張(を大体網羅した本、リフレ派:「別冊宝島リフレは正しい!」宝島社、反リフレ派;「金融緩和の罠」集英社新書、もし時間があれば読み比べてみては?)をチェックした。すると前者の主張は誤り(意図的に嘘をついている)だと分かった。田中氏の警告は正しいのではないかと確信するに至った。

結局、安倍はこれで景気回復すると信じきっている。

黒田は、国債の銀行消化の限界と、売り崩される危険を感じ、日銀が買い取る(事実上の財政ファイナンス)ことにした。

だが、空腹のタコが自分の足を食うような禁じ手は長く続かない。この間に財政再建できるかがカギだが、仮に物価上昇目標を達成したとて、税収増を伴う良性インフレである保障はなく、自民党は放漫財政を改めないので、銀行が抱える国債爆弾が破裂して、日本は財政破綻するだろう。

無謀なインフレターゲット(物価上昇まで円増発)を続けるのは、まさに自殺行為、円が失墜し資金がドルに流れる、アベノミクスブームを煽った売国勢力の思惑通りの結果になるだろう!

投稿: 護国 | 2013年6月18日 (火) 20時31分

「インフレ目標」は「自殺目標」?

化けの皮がはがれ始めたアベノミクス、ハゲタカだけが笑って去る結果になりそうだが、それだけで済むならまだいい。最近国債金利が上がってきたことは危険な兆候だ。

借金大国、日本の国債が低金利で消化されてきたのは、金融機関が買い支えてきたからだ(余りに多く抱え込んでしまい売るに売れなくなってしまった、これが暴落するのが危険なリスク、一種の時限爆弾)。いつまでも買い支えられないので、一刻も早く効果の乏しい支出をカットし財政スリム化しないといけないが、安倍がやろうとしているのは「金融緩和+財政出動」でインフレを目指そうとゆうものだ。

無理やりインフレにして税収がふえるか、債務負担が削減できるか、は議論が分かれているが、ばらまき予算を改めてないと(新規国債は物価上昇分利回りをあげなければならないから)、銀行が抱える低利の国債は暴落しかねず、資産悪化を融資ひきあげて埋めようとするので、即座に実体経済危機となる。

そこで黒田総裁は、新規国債の7割を日銀が買うことで、価格と買い支え余地を維持しようとした。が、しかし、逆に国債金利は上がってしまった。「リフレはやばい」の著者である小幡績氏が週刊ポスト(アベノミクス大反省会、必読!)で指摘しているが、大規模な極端な緩和が、ギリギリの均衡で維持されてきた国債の消化システムを崩してしまったからだ。

他にも危険が山ほどあるアベノミクスは日本の抱える危険な爆弾にわざわざ火をつけようとしている。リフレ理論をあの竹中がテレビで大宣伝しているのを見て嫌な悪寒がしたのを覚えている。これは「ムチ」を受け入れさせるための「アメ」でなくて、アベノミクス(異次元金融緩和)自体が亡国の自滅策なのです。アメリカの為の!この点はまた次の機会に説明させて下さい。

投稿: 護国 | 2013年6月14日 (金) 21時23分

護国さん

有益な考察をいただきありがとうございます。続きの考察を期待します。

構造改革によって日本をますます底の抜けた鍋のような状態にして、どばどば蛇口を全開にして金融緩和すれば、潤うのは外国人ばかりです。

デフレを脱却するためには、

1. 対米自立をはかる
2. グローバル化させるのではなく、逆に国家の障壁を高くする。
3. 乗数効果の高い減税と、適切な公共投資により、内需の拡大に努める

が必要だと思いますが、対米隷属からぬけださずに、構造改革ばかりやって国の障壁を取りのけて、さらに消費税を増税すれば、日本はデフレのどん底に逆戻りです。過去の失敗例があるのにも関わらず同じことを繰り返す。日本がぼろぼろになることをわかっててやっているとしか思えません。哀れなのは、アベノミクスによってデフレが脱却できると信じ込んでしまっているたくさんの人々の存在です。

投稿: WJF | 2013年6月12日 (水) 01時10分

「アベノミクスはTPPに劣らない亡国政策!」
かって私そう主張したが、限られたソースしか持たなかった故、上手く伝えることができなかった。アベノミクス関連本を読み漁り、勉強した結果、やはり冒頭の結論に達したので、改めて警告したい!

1.「金融緩和+円安」がデフレを悪化させる

「日本の景気は賃金が決める」吉本佳生によると、
緩和で出た円の大半は投機筋が活用<金融商品化したエネルギー市場に流れ込む<円安も相乗した原油価格等の高騰<中小企業はコストの上昇分を価格転嫁できず<従業員(中、低所得層収入の大半を消費に回す層)の賃金減で調整<総需要の減少<企業収益悪化<負のスパイラル>このメカニズムで賃金デフレが悪化してきた。
「円安で輸出倍増してたじゃないか!」との反論がありそうだが、リーマン前の好景気は、まさに世界中がバブル消費に浮かれていたからで、今円安にしてもそれが戻るわけではない。むしろLNG輸入量が増えている今日に円安にするのは、上記のデフレメカニズムを加速させる自殺行為である。

2、輸出主導モデルの誤り

安倍は安易に「輸出増で賃金アップ」と唱えるが、それが起こらないことが証明されたのが、あの「格差景気」ではなかったのか。
「金融緩和の罠」藻谷浩介他がその内実を教えてくれる。
「03年度から06年度の小売販売額(燃料除く)はむしろ減少」
えっ!?リフレ論者が黄金時代であるかのように言う輸出増期にも内需は殆ど増えなかったの!?「それは緩和を途中でやめたからだ!」とリフレ派は言うが、これは嘘「景気拡大期の03~06年度に税務申告した課税所得額は14兆増だった」が「雇用者報酬は02年からずっと減少」つまり「増えたのは富裕高齢層の不労所得」

結局、輸出主導が上手くいっても、うるおうのは消費をしない層。これでは内需不足が解消するわけない。安倍は全くデフレを治療しない「金融緩和+円安」に邁進してるが、日本だけデフレなのは、日本だけ賃金が上がらないからだ。その最大のハードルが克服されていることを前提に「物価が上がり、すぐに給料に反映」との図式をえがくインフレターゲットは本当におかしい。むしろインフレは日本を危うくする可能性が高いのだが、長くなったのでまた、次の機会に

投稿: 護国 | 2013年6月11日 (火) 21時22分

国土強靭化論の生みの親である藤井聡教授は、TPP、道州制に明確かつ理論的に反対されており、難しい内容の話題でも関西弁丸出しで大衆に分かりやすく解説や説明が出来る方です。
ゆえに安倍内閣はTPP&道州制に反対している論者で保守に人気があり、敵に回すと面倒な相手である藤井教授を内閣内閣官房参与に取り込んだと私には思えてなりません。

藤井教授は、TPPと道州制は日本のナショナル・レジリエンス(国家全体の強靭性)を破壊する売国政策と反対されてきており、近著「維新・改革の正体―日本をダメにした真犯人を捜せ」でも、米国が日本をカモにしてきた数々の策動と、それに対抗するどころか取り込まれてしまった政治家、またマスコミの問題についても明らかにしています。

しかしながら、藤井教授が安倍内閣の官房参与とういう立場を与えられた今、以前のように明確な反対を出せなくなったことは間違いなく、三橋貴明ほど酷くはないものの、TPPには反対だがアベノミクス政策は賛成というダブルスタンダード的な姿となってきてしまっています。

安倍内閣にとっては、おそらく国土強靭化論はただの保守層の客寄せパンダみたいなもので、本気で日本を強靭化する真意や意味など微塵も考えていないと思います。
その証拠に予算の付け替えで誤魔化して実質的には民主党時代とほとんど変わらない公共事業費でお茶を濁し、ましてや日本社会全体を確実に脆弱化させるTPPに何の躊躇いもなく舵を切ってしまっているのですから。
許せないのは、たった3ヵ月でTPP交渉参加を決めた張本人である安倍は、自分は決断が早いと自慢している有様です。反対派の意見を聞いてるふりだけして、参加という結論ありきであったのでしょう。鳩山、菅、野田の愚かな首相のほうが、今ではマシに思えてなりません。安倍内閣の売国への決断、そして実行力は民主党時代と比べて桁違いのスピードです。ゆえに日本を守るために残された時間は本当にありません。

全くもって、許すまじ!安倍売国内閣です。

投稿: こしき | 2013年6月 2日 (日) 21時04分

K・K さん
ご教授ありがとうございます。調べてみます。

投稿: WJF | 2013年6月 2日 (日) 14時02分

公共事業って、民主党政権時代は一部が地方交付金として計上されていました
だから一般会計予算時の公共事業費の実情は前年度の0.3%増加です

投稿: K・K | 2013年6月 2日 (日) 13時34分

K・Kさん
昨年の一般会計の総額は90兆3339億円、今年は、92兆6115億円ですから、下がってはいないと思います。また、安倍政権は、今年2月に、10兆円規模の2012年度の補正予算を成立させており、15カ月予算としては、100兆円を超えています。公共事業費に関しては昨年比15%増。補正予算とあわせれば、7兆円を超えています。決して大きな数字ではありませんが、前年度より下がっているというご指摘は誤りであると思います。

投稿: WJF | 2013年6月 2日 (日) 07時07分

K・Kさん
こんにちは。「国土強靭化」に関しては、私も気になったので調べてみました。藤井教授の提唱する「国土強靭化論」「TPP反対」「道州制反対」に賛同していたものですから…藤井教授のFBによると動きはあるようですよ。

政府懇談会/国土強靱化で当面の対応策決定/13年秋にも「政策大綱」策定
http://www.decn.co.jp/decn/modules/dailynews/news.php/?storyid=201305270101001

とは言え、どこまで実現できるかと言うのは別問題ですので、引き続き注視して行く必要はあると思います。失礼いたしました。

投稿: たるっこ | 2013年6月 2日 (日) 06時10分

よく見たらわかりますけど本年度の予算なんて前年度より下がってますからね

議事録見ても国土強靱化は議論すらされず無視しているし

自民党の公約は完全な詐欺です。地獄に堕ちろ、詐欺師どもが

投稿: K・K | 2013年6月 1日 (土) 18時52分

三橋貴明氏の弁だと、

 『悪いのは官僚や周りを取り巻く人間であり、安倍政権自体は悪くない!』

というわけですね。
100歩譲って仮にそうだったとしましょう。「安倍晋三・安倍政権自体は増税したくないのだ」と。でもそれって、

 『安倍政権には交渉力がありません』

ということになりますよね。
国内の人間を動かすことができないのに、TPP交渉では海外の政治家・官僚達を押さえ込めるとでも言うのでしょうか?

投稿: たかたろ | 2013年6月 1日 (土) 14時36分

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