これまでのまとめ
コメント欄でいただいた下の質問に対する答えを記事としても掲載しておきます。
ネットの世論が一般世論に反映されるまでには3カ月かかると聞いたことがありますが、今は参院選に向けて非常に重要なタイミングではないかと思います。このたびは投稿のためではなく、おっしゃる意味での長期的な展望に立って私たちは何をどのように伝えていけばよいのかご相談する意味で、お考えをうかがいたくお便りします。
一. 投稿者も言及されている西部邁ゼミナール、またチャンネル桜などは現在とても重要な働きをしていますが、ご見識はまったく正鵠を得ており、これらに出演されている先生方に至らない点があるとも感じられます。切望されるのは諸賢の努力が分散したものにとどまらず、貴兄が示されるような統一的で説得力のある認識(なぜならばそれが真実であろうから)が広く普及することではないかと思います。
今日は私も目を覚まされたような思いですが、阿部氏の正体を見抜かれたのにはどのような事情や根拠があったのでしょうか?(そうすると、水島さんも西部先生もそのお弟子さんたちもこのままでは不十分でたいへんいけない状況ではないかと思います。けれども十分に正しい根拠を示すことさえできれば彼らは納得するはずだと思います!)
二. 上と同じ趣旨になるかもしれませんが、現在はTPPをめぐって各人各様の視点から批判が行われている段階です。今のところ本質をつかんでこれを強調されている人々としては東谷さん(例えばYouTube『[TPP交渉参加] ユダヤ・ウォール街による 連携と圧力の構図 (図解有り)』)、孫崎前イラン大使、関岡さんといった人達しか私は知りません。しかも残念ながら彼らは貴兄のような判断を下すまでには至っていません。国民の意志を正しい方向に統一していくためには、貴兄が見事に描いておられるような日本の現在の状況の理解がどうしても必要と思います。
一. ちなみに申し添えれば、私自身の理解の及ぶ範囲では、一連の出来事を統一的に理解する視点として、GHQがとった占領政策や日本改造計画を理解する必要とあわせ、現在アメリカという国がレーガン、サッチャー、中曽根以来の新自由主義政策により(また9.11以後の愛国者法をはじめとする警察国家化、企業ファシズム化により)経済的にも政治的にも無残な結末を迎えようとしている背景に何があるかを理解することが肝要ではないかと思っています。この理解を踏まえて、米国支配層が中国・南北朝鮮による圧力を利用しながら日本という国をまさに貴兄が描くかたちに変えることを最終的には目指していることが理解できるのではないかと予想します。そこまで理解できたならば、現在日本で起こっている様々な異常な事態もその全貌を統一的に理解する視点が得られたことになるのではないでしょうか。(ご存じのように現状ではTPPをめぐる論者たちの視線は概ね国内にしか向けられていません。)
一. 阿部氏に関する判断については私自身なお下しかねていましたが、貴兄のご見識に根拠があれば(私はあるのだろうと思います)、これはぜひとも西部邁さんやそのお弟子の中野剛志、西尾幹二などの諸氏も心得る必要がある、彼らの現在の影響力を考えるとそのように思われます。なぜならば、事態の本質をつかむことに失敗すれば、日本は阿部氏(父親は朝鮮人ともいわれる)に滅ぼされることになる恐れが非常に大きいからです。
一. なお蛇足になりますが、ご掲載の文章は、結局TPPも米国外交問題評議会やその姉妹機関である英国王立外交問題研究所などが要となって推進されている世界政府建設計画の一環である、との理解に立たれているものと受けとめました。基本的にはこの理解でよいでしょうか。陰謀説についてはいろいろと取りざたされていますが、占領当時から現在に至る要所要所での米国支配者の意図やそれらの全体としての筋の展開をどのように読み取るか、そのあたりについては詳しくはなかなかつかみにくいとは思うのですが...(CIAその他の諜報機関による謀略が、基本的には戦争商人=金融資本支配下にある東インド会社や大英帝国時代からの手法を継承したものとすれば、歴史的に「新大陸の発見」以来植民地開拓のために宗教や賄賂などを利用した狡猾な手法の数々をも受け継いでいることは想像しやすいと思います。フリーメーソンやイルミナティなどの悪魔教が存在することは事実でも、大学の先生や政治家などは大方信じないでしょうからそこまで説明する必要はないのでしょうけれども)。
以上、いつでもお暇な折で結構ですのでいつかご返信いただけるようでしたら幸いです。
投稿: Fukada Yuji | 2013年4月29日 (月) 15時39分
下が質問に対する回答です。
Fukada Yujiさん
おほめくださりありがとうございます。ただ、決して特別なことを書いてきたわけではなく、明らかになっている事実から出発して単純な推論を展開してきたにすぎません。判断の根拠については十分に過去の様々な記事で取り上げてきたと思いますので、過去の記事を一通りご覧いただければと思います。
安倍晋三に関しては、彼がこれまで掲げてきた価値観や政策から、彼が極端な新自由主義者であるという判断は簡単に下すことができます。新自由主義が、グローバルな勢力に利益を誘導するために、国家の機能や枠組みを弱めるものである以上、新自由主義者安倍晋三は「国賊」「売国奴」ということになります。彼がTPPに参加することは、彼が道州制を公約に掲げていたことや彼の過去の来歴から簡単に予測することができましたが、最も決定的だったのは、大規模な金融緩和を政策に掲げていたことです。これはドル安政策をとっていたオバマ政権の利害と対立するため、アメリカに対してよほど強い姿勢をもつか、逆にアメリカとの取引がなければなしえないことです。昨年末に「竹島の日」式典の政府主催をとりやめたことから、安倍政権の対米従属的な姿勢は明らかになりましたので、アメリカとのなんらかの取引があるという後者の判断につながり、今年1月1日に、皆さんに安倍政権はTPPに参加すると警告を発することに至ったわけです。
2013年
【国賊三部作1】国賊安倍晋三: 愛国者の仮面をかぶった新自由主義者
「新自由主義」は、グローバルな勢力の利益を最大化し、ローカルな国民の利益を最小化するため、人々の目を欺く目くらましが必要になることがわかりました。
この目くらましに加担し、黒い物をみても白だと言い張るおかしな言論を執拗に展開する人々が存在することに気づきました。
インチキな二人の仕立て屋の大いなる自己矛盾
「インチキな仕立て屋」を演じ続けるチャンネル桜
【国賊三部作2】国賊チャンネル桜: 本当に守るべきものは何か
水島総がやせられないように、日本は亡ぶしかないと言うのか
批判的に聞く(5) 分析編:「現場に立つ者」とは誰か
三橋貴明はいつ詰むか(11)
西田昌司氏は腹を切りなさい
三橋貴明は腹を切れ
「彼ら」の洗脳手法(1): ダブルバインド(二重拘束)
「彼ら」の洗脳手法: まとめ
一人や二人がそのような事をしているのではなく、多くの論客が申し合わせたかのように、組織的に、安倍晋三の新自由主義的な側面を意図的に隠蔽しようとしているのが明らかでしたので、次のように判断しました。
警告: 安倍政権の新自由主義的本質を隠蔽しようとする情報工作について
一体、いかなる種類の「保守」が、何を意図して、このような姑息な情報工作を展開しているのか。分析から明らかになるのは、国家破壊に加担するこの手のインチキな「保守」は、冷戦的な二極的パラダイムに固執しているという共通点でした。
インチキ「保守」の見分け方
架空の「保守」とリアルな保守
どうして冷戦的二極構造は日本に有効でないか
日本は自由主義国家か
「愛国者」の二つの意味
自虐史観と構造改革
韓国大統領の米議会での演説の意味
対日包囲網と冷戦脳
この手の冷戦的二元論に固執する人々は、二極的な対立を煽り、一方の陣営の中に日本を追い込み、また組み込み、その陣営のイデオロギーに基づいた国家改造を推進するため、次のように断じざるをえませんでした。
安倍政権の政策があまりに周到に計画されていることや、安倍政権の本質を隠蔽しようとする情報工作を組織的に展開する人々が存在していることから、背後に大きな力をもつ勢力が存在することを推し量ることは容易にできますが、では従来の「陰謀論」の論法や定式にたよって、警告を発する事は有効なのか。「陰謀論」の欠点は、一つの固定した結論から現象を説明しようとするため演繹的にならざるをえません。「陰謀論」が定式化するほど、演繹的となり、安易なレッテル貼りにも陥りやすく、言論の信憑性を失わせてしまうという弊害が生じます。このため、「陰謀論」に陥ることなく、「陰謀」の存在を人々に警告するという難しい離れ業をやってのけなくてはならないと下の記事で述べました。
これからの日本の展望については、冷戦の時代に規定された社会主義や左翼に対するアンチテーゼとしての「保守」では、冷戦の終結によって「自由主義陣営VS社会主義陣営」という二極的な対立の時代が終わり、「一極(グローバリズム)VS多極(国家の枠組みや多用な文化の堅持)」という図式に移行して久しい現代の情勢の中で、もはや日本を守りきることはできないということです。反共を目的にアメリカの傀儡政党として立てられた自民党が日本に対して果たした積極的な役割は冷戦終結と共に終わっており、90年代以降は、アメリカによる日本の経済的な弱体化や、中国や、韓国、北朝鮮の「反日プロパガンダ」に協力し加担してきたのが自民党です。「自民党」=「保守政党」という思い込みの中にうずくまるモラトリアムは私たちにはもはや許されてはいません。新しい時代に向けて立ち上がるしかないのです。
自民党が壊れるか、日本が壊れるか
NINJA指令017号: 安倍政権を参院選で大敗させよ!!
反TPPの挙国一致内閣の早期樹立を
日本人は愚かではない
TPPや新自由主義との対峙を通して、冷戦時代に刷り込まれた二極的なパラダイムから日本人が脱することが必要になります。このとき初めて「戦後レジームからの脱却」や「日本を取り戻す」ことが可能になるのだと思います。
TPP反対の声をあげることこそが、「戦後レジーム」からの脱却につながる
以上です。
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コメント
古い記事に対して申し訳ありません。
安倍政権がアメリカ、もっと言えばユダヤ国際銀行家の利益に沿う形で政策をすすめている、というのは安倍政権の実際の政策から帰納的に導かれる結論であり、陰謀論に陥らずに陰謀を告発するために「第3次アーミテージ・ナイ報告書」ほどまざまざとそれを明らかにしてくれるものはありません。
ところでメルアドの入力が必須になったんですね。
投稿: プラモデル工作員すだち | 2013年12月 5日 (木) 19時07分
安倍政権の危険性を訴えると、多くの自称保守は、「朝鮮人」だとか「共産主義者」「左翼」だとか都合よく解釈する。
誰もTPPの危険性に気づかない。知っているはずなのに、無視する。
それよりも関心は安倍がいかに韓国や中国の嫌がることをするのかということだ。円安で韓国経済が潰れそうだと大喜び。
その足元で日本という国がTPPで消滅しようとしているのに、本当に馬鹿な連中だ。
でなければ安倍政権や黒田日銀の行うアベノミクスのリフレ政策に夢中の奴もいる。TPPが自由貿易だから良いことであって、危険だなんてこれっぽっちも思っていない。
国が無い。やつらの心には国が無い。愛する国が無い。
あるのは韓国や中国に対する嫌悪か経済効率至上主義のことだけ。
もちろん韓国や中国は日本と相容れない日本の敵だ。
やつらのしてきたことを考えれば嫌うのはわかる。
日本経済が大変なのもわかる。
だがそれらにとらわれ、完全に大局的視点や本質を見失っている。
TPPで根本から日本を失ったらすべて無意味ではないか。
嫌韓や嫌中は愛国と同義ではない。
どうも彼らには、
日本なんかどうでもいい、
韓国や中国さえ不幸になればいい、という、
という破壊願望が見うけられる。
投稿: だめだめわんこ | 2013年4月30日 (火) 19時18分
ホント!中韓や中韓より情報問題ばかりのツィターラインでTPP問題は吹っ飛ばされています。
安い労働力が入って来て、仕事の奪い合いになり、簡単に時給が高い日本人はクビきりは予想されます。
政治ブログにTPPや安倍政権のことをコメントしても
管理人はスルーを決めこんでいます。
中韓はイヤでユダ米さまに喰われはぉkなのか、
イヤだTPP>
投稿: なるほど | 2013年4月30日 (火) 14時02分
>日本の財務官僚の一部の売国奴が(創価?統一か?)アメリカに頼んでTPPに参加させてほしいと発言したのです(日刊ゲンダイに載っています)自分たちが国民の血税や年金基金を失政で使い果たしたので←実際無いかも
ユダ米のせいにするように仕組んでいますユダ金も一緒になって喜んでいるわけです。
ケケφ下駄屋の倅が郵政民営化で政府広報を数億円使い、比較的IQの低いバカ層対象にしてプロパガンダをしていたは有名な話です。ケケφのような馬の骨にバカ扱いされて悔しく無いのか!
さて愛国者ぶって、アーミテージやグリーンの前のCSISで講義でI be back=わたしは戻った>なんて言うのもアッチユダ金側。
安倍信者は信ずる余り、思考停止状態。そう言う人を相手に安倍は、おかしいのではナンテ言ったら、それこそ何をされるか分かりません。
ところで「美国」はチャイナ語でアメリカ合衆国のことです。美しい日本とはアメリカ合衆国に差し上げる日本のことでは?と懸念しよう。
安倍首相には数千億$の成功報酬。しかしソレは日本人の国富からです。
グローバル自由主義は、健康保険、社会保険等、血税や自腹を人に切るを嫌う、カネカネカネの亡者。
カネ儲けを出来ないトロイ奴らは自業自得と見下しサッサと人口削減!削減。
名誉白人なカネきち安倍はTPP交渉を蹴るは出来るでしょうか?うかうかと締結しそうは有ります亡者=キチガイですから。
アッそうさんもCSISで日本の宝の水道事業緩和を発表しました>2人共に日本人のふりをした名誉白人と思えます。
投稿: こんにちは | 2013年4月30日 (火) 12時19分
私自身、ネット言論により、日本の危機に気付いた一介の庶民です。
民主党が続けば、日本が壊れると本気で思っていました。
しかし、本当の危機はもっと深く、そして巨大な渦として日本が巻き込まれていることを認識しはじめました。そして、自民党が政権与党として復活し安倍政権のおかしさを知れば知るほど、その危機がやはり本物であることをさらに強く確信するに至りました。
ネット言論は多くの保守派が活動しており、マスコミの捏造まみれの報道と違い、玉石混合とはいえ真実がまだあると信じてきました。ところが、非常に杞憂しているのは、ネット言論が、今や嫌中・嫌韓の憂さ晴らしだけと化したものが上位ランキングに多く、恐るべきことに安倍政権が進める目の前の危機(TPP、道州制、憲法のおかしな改正等)には、ほぼスルーという状況が出来上がってしまったことです。
このような状況では、二項対立(左翼vs右翼、中国vs米国、原発推進vs脱原発、中央vs地方、民間vs公営等など・・)が叫ばれ続け、郷土愛でバランスを保つはずの愛国心は排外的なまま火を着けられ、さらに単純化された言論は思考停止を容易とします。
そうなれば、言論は死に、安倍のような姑息な売国政権は、大いにその単純化した言論を大衆扇動という手で利用するようになります。
信じたものしか信じないという、まさにカルト的な思考が世を埋め尽くすようになるはずです。
そしてこのまやかしに気付いた少数の人々は、世を埋め尽くす圧倒的なカルトを前に、諦めニヒリズムに落ちていくしかないのかと思うようになっていきます。
しかし、ここで常日頃思い出すようにしているのが、祖先が祖国日本のために戦ってくれた偉業です。
確かに日本は大東亜戦争では、大きな力の前に戦いとしては負けました。しかし長き歴史のなかで麗しき故郷と国土を守るため、そこに住まう人々の生業を守るため、必死に抗ってきたその魂のおかげで、敗戦のなかでも日本のオリジナリティとしての火が、かろうじて灯し続けられてこれたのです。
今、ここに中国との尖閣諸島問題をきっかけとした軍事衝突の危機、そして米国からのTPPを隠れ蓑にした経済戦争に突入していくなか、日本は領土、価値、国柄のあらゆる領域において存亡の危機を迎えるに至りました。
WJFさんの数々のメッセージはイデオロギーやカルトに染まることなく、しかし軸足がぶれまくる相対主義にも陥らず、まさに保守が目指すべきエッセンスが詰まっており、時間軸としての縦軸と今という時代の横軸のなかで平衡をいかに保つかという思想的にも優れたネット言論の良識であると思います。
これからも大いに参考にさせていただきます。
投稿: こしき | 2013年4月30日 (火) 11時19分