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2013年4月28日 (日)

Divide and Rule: 分割し統治せよ

戦後、日本本土はドイツのように分割されることなく、アメリカを中心とする連合国による占領統治が行われましたが、戦争中には、連合国が日本本土を分割して占領する「日本の分割統治計画」が存在しました。

Divideandrule_plan_of_japan

アメリカにある国立公文書館に現存する計画書によると、

北海道・東北 - ソ連占領地域
関東・中部(福井県を除く)及び三重県付近 - アメリカ占領地域
四国 - 中華民国占領地域
中国・九州 - イギリス占領地
東京35区 - 米・中・ソ・英の共同管理
近畿(三重県を除く)及び福井県 - 中華民国とアメリカの共同管理

という計画であった。

(Wikipedia:「日本の分割統治計画」より)

ところで、上の地図は何かに似ていませんか。

そうです。道州制の地図にそっくりです。

Region_system9

どうして二つの地図は似ているのか。

答えは簡単です。どちらも、日本列島に暮らす日本人の現実の暮らしや歴史的経緯から出発して、日本人の便宜のために考えられた地域区分ではなく、外国勢力(連合国やグローバル勢力)がいかに効率よく日本を支配し関与するかという視点で考えられているので、二つの地図が似てくるのは当然なのです。

道州制によって得をするのはグローバル勢力であり、私たち日本人には何の利益もないどころか多くの害悪をもたらす危険な構造改革です。

道州制によって、日本の各州は外国勢力の影響下に置かれやすくなり、長期的には日本の分断につながっていきます。

安倍政権は、公約に道州制の導入を掲げています。

水道までもが民営化され、外国資本の影響下に置かれたら一体何が起きるのでしょうか。

たとえば中国資本がある州の水道事業を牛耳ったらどうなるのでしょう。

このようなことを推進する政権が、「保守」政権なはずがありません。

TPP参加と合わせて道州制の導入を絶対に阻止しなくてはなりません。


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コメント

これは憶測が過ぎるのでは。この伝で行くと、現在の都道府県制もイギリスのユダヤ資本が日本市場での勢力拡大のために明治政府に押し付けたもの、とか言えそう。中央集権の方が、中央省庁と官僚を丸め込むだけで済むから国際金融資本にとっても楽でしょう。

不安の表れなのだろうけど、東日本大震災以降「日本は日本は」のかけ声のもとに、ことさら中央集権が是とされ地方分権の意義が忘れられて行くのはどうしたことか。江戸時代を見るまでもなく、地域の多様さと自治があってこそ日本は美しい。道州制たたきの先には沖縄潰し、福島潰しが待っている。

投稿: 松本和志 | 2013年12月 9日 (月) 05時46分

TPPは昨日のNHKの報道で甘利さんがまだほとんど決まっていないと言っていましたが、日本が入らないから決まっていないだけで日本が入ればアメリカの思う方向で今年中には妥結することになるかもわかりませんね。
反対運動を盛り上げて絶対に妥結させないようにしましょう。

TPPはグローバル企業が政府より上という位置づけなので道州制になると外国勢力がいとも簡単に入ってきてイスラエルがパレスチナ人を追い出したように日本人が日本で生きていけなくなることも考えられますね。

投稿: つゆくさ | 2013年4月29日 (月) 07時46分

TPPでは国境線をなくそうとする一方、道州制では新たな国境線とも言うべき境を作ろうとする。このことから国境線の有無は目的ではなく手段でしかないことがわかります。

では目的は何なのか?

共通しているのは、どちらもこの日本という国を破壊して消滅させる方向であるという点です。

投稿: たかたろ | 2013年4月28日 (日) 20時43分

この地図はすごい。
理屈ではなく、視覚的に道州制の恐ろしさを肌で感じさせます。

投稿: ぼんたろー | 2013年4月28日 (日) 18時03分

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