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2013年3月 1日 (金)

「彼ら」の洗脳手法(1): ダブルバインド(二重拘束)

心理学にダブルバインドという言葉があります。

「二重拘束」とも訳されます。

分かりやすく言うと「板ばさみ」です。

矛盾する二つのメッセージを同時に提示し、かつ、その矛盾から逃れられない状況を作り、相手の心を縛るというもので、カルト宗教の洗脳でもよく使われる方法です。

ずっと、安倍晋三や、チャンネル桜、西田昌司氏、三橋貴明氏らに共通して、私はある強い違和感を感じてきました。

それは彼らは、矛盾したことを同時に語るという共通点です。

例えば、次のように、彼らは、矛盾したメッセージを同時に発するということを繰り返し行ってきました。

A. 新自由主義はよくない
B. (新自由主義者である)安倍晋三を支持すべきである
C. 安倍氏を支持し続けなくてはならない

上のAとBは、正反対の矛盾したメッセージです。これにCが加わることで、この矛盾した状況から逃げられない状況が作られ、人は一種の判断停止、思考停止の状態に陥ります。

上の例でいうと「新自由主義者である安倍晋三を支持すべきである」と単一のメッセージを発する場合よりはるかに効果的に、安倍晋三という人物への熱狂的で強固な支持へ人々を誘導することができるようになります。

いわゆる「ツンデレ」もダブルバインドの一種であり、異性の気持ちを引きつけコントロールする効果的な方法として知られています。

「好き」というメッセージと「嫌い」という矛盾したメッセージを同時に発することは、単に「好き」という単一のメッセージを発する場合より、強く相手の気持ちをしばることができます。

この話法が語り口の中に顕著に現れているのが、水島総氏なのですが、次の動画を注意してお聞きになれば、彼が同じ番組の中でダブルバインド的な矛盾したメッセージを繰り返し発していることがわかります。

上の動画の中には、次の三組のダブルバインドのメッセージを聞き取ることができます。

A. TPPは日本の国を破壊するものである
B. 安倍はTPPに参加するかもしれない
C. それでも安倍を支持し続けなくてはならない

A. グローバリズムに楽観的な戦後保守はよくない
B. 安倍はTPPに参加するかもしれない(=安倍はグローバリズムに楽観的な戦後保守である)
C. それでも安倍晋三を支持しなくてはならない

A. アメリカは中国や北朝鮮をカードに使って対米従属を日本に促すので警戒が必要だ
B. 日中関係が緊迫化しているので日米同盟を強化しなくてはならない
C. そのために安倍晋三を支持しなくてはならない

下の動画でもかなり分かりやすいダブルバインド的なメッセージを発しています。

A. 対米自立を遂げなくてはならない
B. 日米同盟を強化しなくてはならない(TPPもやむをえない)
C. 日中関係が緊迫化している

実は安倍晋三自身も、しばしば矛盾したメッセージを同時に発したり、矛盾した政策を掲げたりしているのがわかります。

例えば、『新しい国へ 美しい国へ 完全版』の中で安倍晋三氏は、次のように述べています。

「瑞穂の国の資本主義」

特に総理を辞めてからの五年間、公園やミニ集会などで地方の窮状を実感する機会が数多くありました。例えば私の地元である山陰地方の場合、新幹線もなければ高速道路もない。人件費は東京に比べれば安いですが、中国やミャンマーなどに比べれば高い。つまり企業を誘致しようにも来てくれないのです。

しかしながら、日中関係が不安定な中で、日本の地方に眠る質の高い労働力に注目が集まりつつあります。交通や道路などのインフラを整備し、国内におけるヒト・モノ・カネの移動の速度を上げることで、こうした国内資産を活用できるはずです。

あるいは、私の地元や九州の場合、地理的な距離でいえば、東京よりも中国の都市の方が近い。場合によっては日本の高品質な農産物の中国への輸出、労働力の交流も直接行った方が双方に利益があるかもしれません。

私は長期的には、東京一極集中を解消して道州制を導入すべきだろうと考えています。日本を十ぐらいのブロックに分けて、そこに中央政府から人を移して、州政府のようなものをつくり、その下に基礎自治体が有るイメージです。そうすることで、いちいち中央を通さなくても、各州が独自の判断でスピーディに動くことができる。東京だけでなく、日本全体が活力を取り戻さない限り、日本の再生はありえないと私は考えています。

日本という国は古来、朝早く起きて、汗を流して田畑を耕し、水を分かち合いながら、秋になれば天皇家を中心に五穀豊穣を祈ってきた、「瑞穂の国」であります。

自立自助を基本とし、不幸にして誰かが病に倒れれば、村の人たちみんなでこれを助ける。これが日本古来の社会保障であり、日本人のDNAに組み込まれているものです。

私は瑞穂の国には、瑞穂の国にふさわしい資本主義があるのだろうと思っています。自由な競争と開かれた経済を重視しつつ、しかし、ウォール街から世間を席巻した、強欲を原動力とするような資本主義ではなく、道義を重んじ、真の豊かさを知る、瑞穂の国には、瑞穂の国にふさわしい市場主義の形があります。

安倍家のルーツは長門市、かつての油谷町です。そこには棚田があります。日本海に面していて、水を張っているときは、ひとつひとつの棚田に月が映り、遠くの漁火が映り、それは息をのむほど美しい。

棚田は労働生産性も低く、経済合理性からすればナンセンスかもしれません。しかしこの美しい棚田があってこそ、私の故郷なのです。そして、その田園風景があってこそ、麗しい日本ではないかと思います。

市場主義の中で、伝統、文化、地域が重んじられる、瑞穂の国にふさわしい経済の有り方を考えていきたいと思います。

上の文章の中で

A. 瑞穂の国の資本主義が守られなければならない
B. (実際には瑞穂の国の資本主義を破壊してしまう)道州制を推進すべきである

と矛盾したメッセージが同時に記されているのがお解りになると思います。

他にも例はたくさんあります。

A. 日本を取り戻す
B. (実際には)日本を売り渡す

A. 戦後レジームからの脱却
B. (実際には)対米隷属の徹底

A.アベノミクスによるデフレからの脱却
B. 新自由主義的なデフレを促進する政策

矛盾した二つのメッセージ。

矛盾した二つの政策。

それを同時に並べられる時、人は判断を見失い、一種の思考停止に陥らざるを得なくなる。

そして洗脳された状態に陥る。

このように、彼らのやり方が共通しているのは、たまたま偶然のことなのでしょうか。

それとも、何か理由があるのでしょうか。

アメリカはかなり高度な大衆洗脳の手法を研究してきた国ですが、それと何か関係はあるのでしょうか。

普通の健全な人間は、このような矛盾したことを同時に語ったりはあまりしないはずなのですが。

「ツンデレ」のように、誰かの気持ちを強くしばりつけたいという特殊な意図を持たないかぎりは。

ちなみに、皆さんも御存知のとおり、WJFプロジェクトは、このようなダブルバインド的なメッセージを発したことはありません。WJFプロジェクトが掲げるメッセージは「すばらしき日本よ、永遠なれ」という単一のメッセージただひとつです。人々を洗脳することが目的ではなく、人々を思い込みから解き放ち、事実をきちんと検証して通説を覆し、自分の頭で考えることをお一人お一人に取り戻してもらうことが当プロジェクトの目的だからです。

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チャンネル桜」カテゴリの記事

コメント

倍批判の集いみたいな場所になっていますね。
TPPを反対したい気持ちはわかりますが、

投稿: Roger | 2015年11月 6日 (金) 19時43分

よしふる様

情報戦・言論戦の先頭に立っての戦いぶりにはいつも頭が下がる思いです。
私はよしふる様やWJF様のようにブログを書いたり動画作成はできないので自分に可能な方法で頑張りたいと思います。
みなさんも諦めずに頑張りましょう!

投稿: 774 | 2013年6月15日 (土) 17時42分

先日、こちらの記事を動画にしたのですが、長すぎて失敗しました。
作り直して再投稿しました。今度は大丈夫だと思います。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm21118204

ニコニコ動画に投稿しているWJFプロジェクトの記事動画は、制作、説明欄の記述、コンテンツツリーやリンクの動画選び、タグロックの判断、投稿後の管理などすべて私が行っています。WJFプロジェクト及びWJFさんは関与していません。
あくまで私の動画となります。

投稿: よしふる | 2013年6月15日 (土) 11時50分

こちらの記事を動画にしてニコニコ動画に投稿しました。

「彼ら」の洗脳手法(1):ダブルバインド(二重拘束)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm21087125

三橋氏はとうとう「レッテル貼り」です。私の自作動画でも取り上げようと思います。

泥の沼をかき分けて進め(後編) 2013-06-10 07:00:53
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11548761914.html#cbox

そして、安倍政権が「思っていたのと違う!」ということで、「安倍は売国奴だ!」「安倍を支援している三橋やチャンネル桜も売国奴だ!」といった、レッテル貼りが始まることも予想していました。

投稿: よしふる | 2013年6月11日 (火) 00時41分

西田議員のアンケート、PCを変えてやっと答えることが出来ました。
http://www.shukannishida.jp/top.html

コメント欄、まさにダブルバインドに絡めとられた方が多く、この記事を読んで欲しいです。
西田さんもとっくに篭絡されているかもしれませんが、安倍政権では真正保守議員としては活躍のしようがないのに、安倍支持、西田さんも応援とか、何をやって欲しいのだろう。
安倍さんを支持して支える西田さん支持なのか。

投稿: 朝顔 | 2013年4月10日 (水) 11時48分

うたまるさん
ご理解に感謝します。物事がウソや屁理屈や洗脳によってねじまげられ、当たり前のことが見えなくなっている人たちがまたまだたくさんいます。人々の覚醒のために力を合わせていきましょう。

投稿: WJF | 2013年3月30日 (土) 15時46分

ネットでTPP関連の動画を見ると交渉参加を表明した安倍氏に対して「安倍さんを信じる」とか、「安倍さんが今TPPの毒条項を抜いているところだ」「安倍しかいない」など安倍氏を擁護するコメントがたくさん見かけられます。

私はこれにはとても違和感を感じていました。
「TPPには反対だが、安倍さんは断固支持」という意見が矛盾そのものだからです。


なぜこんな矛盾したことを言う人が多いのか、疑問でした。

本来ならば「TPPに反対するならば、TPP推進の安倍政権は不支持」となるのが普通でしょう。

TPPは反対なのにTPPに突き進んでいる安倍氏を支持するとはおかしな話です。


このおかしな状況を作り出した要因にこのダブルバインドの手法というものがあったというのはなるほどと感じました。

矛盾したことを同時に語る。「TPP反対、だが安倍支持」という関係ではこれがまさにあてはまっていますね。

デフレ脱却のアベノミクスや戦後レジームからの脱却などから私も安倍氏を支持していました。しかしTPP交渉参加表明演説でほんとうに失望し、同時にさまざまな疑問も生まれました。
さらに安倍氏の演説後、保守と言われる論客がTPP交渉参加容認ともとれる発言をし始めたことに大変違和感を感じていました。(WJFさんのブログで指摘されているように、チャンネル桜の水島氏や西田議員)

そんなときにWJFさんのブログを見つけ、大変共感をもって拝見させて頂きました。

安倍政権下でさらなる売国・壊国が行われようとしているかもしれないという懸念が確信に変わりました。現在の状況は小泉政権の時の雰囲気とたいへん近いものを感じます。

「安倍さんを信じる」と言っている人は、いいかげん安倍氏こそがTPP推進者であり新自由主義者だということを直視すべきだと思います。

また「安倍さんしかいない」と言う人。私も安倍氏には期待をしていた一人ですが、安倍氏がだめ(TPP推進など)ならばおろすしかないでしょう。安倍氏がだめなら次、石破氏もだめなら次、石原伸晃氏がだめなら次、と一つ一つやっていくしかないのだと思います。

投稿: うたまる | 2013年3月30日 (土) 13時53分

二重拘束論を拝読しました。
ほかにG.オーウェルの『1984』に“二重思考doublethink”という言い方もあります。
二重思考は『心的外傷と回復』でJ.ハーマンさんも使っています。

投稿: 匿名希望 | 2013年3月22日 (金) 19時15分

国会であの前原でさえ、日本に不利な要求ばかりだったと言っていた

http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=42476&media_type=fp

民主党からその事実は入っていたのに、それでもアメリカに行ったのは安倍さんですよね?
それだけでも辻褄あいませんよね?

投稿: TPP反対は誰でもする | 2013年3月13日 (水) 09時13分

TPP反対はわかりますが様

回答にならないかもしれませんが...。私は、TPP批判をしています。だから、今まさにTPPに参加しようとしている安倍さんを批判しています。おかしいでしょうか?
かりに、奇跡がおきて断固参加せずとなったら、うれし涙で謝罪します。自分の主張が正論であったと証明されることが目的ではないからです。
そして、それと反対なことは「安倍さん」が目的になってしまうことだと思うのです。

でも、私如きのコメントはスルーして頂き、WJFさんの記事を熟読ください。答えがちりばめられています。失礼致しました。


投稿: 青い水 | 2013年3月13日 (水) 09時11分

TPP反対はわかりますが、安倍批判の集いみたいな場所になっていますね。
TPPを反対したい気持ちはわかりますが、安倍政権を潰して新しい政権を発足することを望んでいるのでしょうか。

するなら、安倍批判ではなく、TPP批判で良いのでは
米国でも反対派はいます。市民団体がTPPのおかしさを必死に訴え、日本に参加しないよう市民団体からメッセージまで送られて来ていますよね。

投稿: TPP反対はわかりますが | 2013年3月13日 (水) 01時50分

以前は頓珍漢なコメント、申し訳ございませんでした。ネット上でやりとりをするということに馴染めないまま現在に至ります。しかし、WJFさんのおかげで日本語にだいぶ慣れてきました。ありがとうございます!

心理学的なダブルバイドを受け続けた人の精神状態や思考回路がどうなっていくのか、日本の皆さんはご存知なのか心配になります。日本ではマインドコントロールの授業がほとんどないとききました。

桜ちゃんねるさんへの書き込みが最近おかしくなっているように思います。そもそも日本の伝統文化を伝えるはずのチャンネルですよね?

もし日本の安全保障や選挙放送局なら、たかがあの程度で国賊なら、欧米のいくつかの局は超ウルトラ国賊でしょう。

三橋さんのアイムーブメントから彼の内面的な危うさを感じます。

上念さんは悪魔に魂を売った役者のように思えます。(彼の勝間さんが保守とは、さすがに冗談ですよね?)

これからも本題とはそれた書き込みを思わずするかもしれませんが、不適切であればお手数をおかけしますが、削除してください。

お辛いときもあるかもしれませんが、今後とも是非ご活躍くださいませsun

投稿: 北米在住 | 2013年3月 4日 (月) 06時50分

こんにちは。
私は総理になる前までは、純粋な安倍総理支持者でしたよ。
しかし産業競争力会議に竹中氏を登用するなど、
おかしいと感じていました。
そして今回のTPPに関して、懸念している一人です。

安倍総理を崇拝などはしていませんよ。
日本が守れる方なら、支持するだけです。
安倍総理がそれができないのであれば、支持しない。
それだけです。

投稿: まさ | 2013年3月 2日 (土) 13時41分

あだりんさん
こんにちは。
いつも応援ありがとうございます。
私はぶれません。ぶれるわけがありません。誰にも頼まれたわけでもないのに、二ヶ月もかけてぶつぶつ言いながら尖閣諸島の動画作ったり、竹島の動画作ったりしてきたのが、このプロジェクトのはじまりですから、ぶれろと言われても、ぶれようがありません。この「すばらしき日本ょ、永遠なれ」というプロジェクトは、私の心の奥底の願いから発してプロジェクトですから、ぶれようがないんです。

ブログの応援ありがとうございます。ブログランキングのボタンは、左上のバナーがボタンの役割になってますので、そちらをクリックしてください。

投稿: WJF | 2013年3月 2日 (土) 11時22分

おはようございます。コメント載せていただき、ありがとうございます。

wjf さんは、全くブレてませんね。
本当にwjf さんのブログにたどり着けて良かったです。感謝します。

ブログランキング40位代にある、猫の遠吠えというブログがあります。
そこに、安倍支持者ではあるが、TPP に参加されたらどうなるか、率直な意見が書いてありました。

私のように、安倍氏を支持はしているが、(今は違います。)モヤモヤしている、疑問を払拭したい人が多数おられると思います。

私はおばさんで、パソコンもなくスマホでいろいろメールなどをしていますが、wjf さんのブログをもっと広めたいのです。

バナーをクリックするところとかありますか?

どこの項目でもよいので、返信コメントお願いします。

(メールで送っていただいたコメントをWJFが代わりに投稿しています。)

投稿: あだりん | 2013年3月 2日 (土) 11時08分

>大衆煽動の手法などは、かなり緻密に研究

MKUltraが有名ですね。ご存知かもしれませんが、念のため。
http://ja.wikipedia.org/wiki/MKウルトラ計画

投稿: わだつみ | 2013年3月 1日 (金) 19時27分

今日、青木直人氏のブログを見たら、ここ2,3日連続で、彼が今までしてきた安倍政権批判をまとめてありましたので、参考までにコピペしておきます。


これが「おまかせ定食」のメニューです
2013年2月26日 11:26 青木直人 | Permalink | trackback(0)
●安倍総理のTPP交渉参加発言の真意?をめぐり、ネット上に様々な書き込みが急増しています。
23日の講演会に鳥取から駆けつけてくれたAさんと会食しながら、その話題になりました。Aさん曰く「青木さんが言っていた『安倍さんおまかせ定食』のメニューがこれでしたね」。

●「安倍さんは参加を表明していない。マスゴミのデマだ」と言う類の書き込みを読むたびに、私は一種名状しがたい気持ちになります。真面目で、善意にあふれてはいるものの、メディアリテラシーの欠如した安倍総理のファンたちは、政治家の巧みなレトリックを見破ることができないでいるのです。

●TPPばかりではありません。これもNLCが散々警告してきたように、中国向け環境支援が正式に復活することになりました。今まで日本が中国に行ってきた対中環境支援は1兆数千億円(直接、間接合計)、にもかかわらず、中国の環境破壊は進む一方で、そのため、中国の汚染大気が西日本にこの春から夏にかけて押しよせてくるといいます。

●にもかかわらず、安倍内閣は歴代政権が推進してきた対中環境援助の総括(何がどう使われてきたのか、効果はあったのか、無駄はなかったのか、という中身の検証)も要求もしないばかりか、拡散するばかりの大陸からの公害に正式な抗議もないままに、またしても、中国に技術支援を行うことを決定したのです。これ、中国はタダなんですよ。返済は不要なのです、日本からの技術協力(ODA)だから。出所は今度もあなたの財布から。

●こうして、尖閣でなにがあろうが、中国国内でどれほど日本人と日本企業が痛めつけられようが、中国の開発至上主義のつけは日本人が日本人の税金で払うことになったのです。
1兆数千億円と言う金額は世界一。日本は中国環境分野への一番の援助国であるにもかかわらず、同時に中国公害から最大の被害を被っている国となってしまったのです。

●話はこれで終わらない。まだ続きます。
さらに笑うべきは、そうした対中援助を先頭を切って行ってきたアジア開発銀行の黒田東彦総裁が今後は日銀の総裁に就任するというではありませんか。

●この一連の報道を見て、私は「安倍ちゃんおまかせ定食」の方々にお聞きしたいのです。
安倍ならなにをしてもいいのか。安倍ならTPPも、環境支援も、黒田日銀総裁もありなのか。それでも民主党よりもいいとホッと胸をなでおろすのか、と。
秋葉原駅頭の熱狂から3か月。早くもバーブ佐竹の歌声が聞こえてきたようです。


「おまかせ定食」プレイバック
2013年2月28日 08:32 青木直人 | Permalink | trackback(0)
●「安倍さんに何でも『おまかせ定食』なら気楽だが、難点は料理の中に何が入っているのかが、わからないことだ(笑)。いずれ安倍評価をめぐり(保守の)分裂が始まる」(2012年11月27日・ブログ)

●「安倍内閣はTPP交渉にも参加するはずだ。左右のイデオロギーで見る目は曇りがちになる。『安倍さんおませ定食』のつけが遠くないうちにやってくる(2012年12月21日・ブログ)

●「誤解してはいけない。安倍さんは『政治家』であって、『革命家』ではないんです。彼と財界・経団連の関係は良好だし、米国とのつながりを損ねるような選択をする可能性はありません。日米安保を基軸にした対米協調路線が安倍外交なのです」(2012年11月25日・MY日本講演)

●「安倍政権は米中二極体制のもと、対米関係を強めることで、中国をけん制するという戦略をとる。それは親中反米の民主党の裏返しにすぎない。米国か、中国か、という不毛な『紅白歌合戦』が終わらない」。

●「習近平が求めているのは右だろうが左だろうが、安定した日本の内閣であり、日本国内の『右』を抑え込める強さを持った政権なのです。日米安保を認めたのは社会党左派の村山富一、安倍が抑え込むのは彼をトップに押し上げた国民の『狭隘なナショナリズム』。左を押さえるのは左、右を切れるのは右しかいない。明治以来、時の政権主流がやってきたのはこれなんです。彼らは巧みに左右のバランスをとることで安定を確保してきた」。(NLC11月11日ライブ・DVD29収録)

●NLC配信記事
①安倍晋三と言う政治力学(2012年10月20日配信)
~「右」の安倍政権で一時停戦に向かう日中「戦争」
②オバマ対中外交に「シンクロナイズ」する安倍訪米(2012年12月27日配信)
~訪問土産は参議院選挙後のTPP交渉参加表明
=当然ながらこれで選挙中の公約である尖閣への公務員常駐はなくなった
③親米保守に回帰する安倍政権(2013年1月5日配信)
~安保強化と歴史問題解決は両立しない

以上でございます。
私は後だしジャンケンはいたしません。


これがバーブ佐竹だっ!
2013年3月 1日 06:39 青木直人 | Permalink | trackback(0)
「青木さんがいつもよく口にするバーブ佐竹と言う意味がわからないので、教えてください」とある青年からメールがありました。
疑問は放置せずに、自分で確認するという姿勢に私はうたれました。
説明しましょう!

以下回答。
バーブ佐竹とは昭和40年代に一世を風靡した歌謡曲歌手で、低音のバイブレーションが魅力でありました。で、その彼の代表曲が恋に溺れた女性の心を切々を謳いあげた「女心の唄」なのです。早速ユーチューブにトライしてみてください。あなたもしみじみの気持ちになるはずです。ノドもいいが、なんといっても詩が抜群!

オリジナルに手を加えてみました。

「安倍ちゃんおまかせ定食の唄」

●安倍ちゃんだけはと信じつつ 恋に溺れてしまったの
心変わりが切なくて 募る思いの忍び泣き

●どうせ「保守」をだますなら だまし続けてほしかった
酔っている夜は痛まぬが 醒めてなお増すTPP

●うわべばかりとつい知らず 惚れてすがった薄なさけ
選挙が言わせた言葉だと なんでいまさら逃げるのよ

●日本人なら人並みに 夢を見たのがなぜ悪い
今夜しみじみ知らされた 親米保守の裏表

これでいいかな、A君。

投稿: ささき | 2013年3月 1日 (金) 18時51分

山桜さん
おっしゃるとおりです。
ここに書いてあることの何一つ信じる必要はありません。私は、何か特定の政党を支持するように皆さんに求めているわけではありません。特定のイデオロギーを信じるように勧めているわけでもありません。ただひたすら「脱」洗脳、「脱」神話、「脱」マインドコントロールを皆さんに期待しています。一人一人が自分の頭で考えることを取り戻してほしいとねがっています。その意味で、特定の政党や政治家の支持を人々に要求するチャンネル桜や、その系統の人たちがしているのとは正反対のことを私は行っているのだと思います。

投稿: WJF | 2013年3月 1日 (金) 18時32分

ダブルバインド、
「自民党か民主党か?自民と安倍さんが駄目なら、民主党でも良いのか」
という二者択一、
「中国に飲み込まれてしまうぞ」という脅しで
マインドコントロールの完成ですね。

民主党があまりにひどく、韓流の押し付けによる反動の嫌韓、
尖閣での嫌中などのトラウマを利用した
安倍自民教という宗教です。
頭から否定をすると益々思考停止がひどくなり凝り固まります。
「情報は入っているから」と言っても
安倍信者は信者だけのコミュニティの中だけでの情報交換ですから
情報遮断しているようなものです。
私も引っかかりそうになりました。
WJF様に感謝しております。
もっとも、誰かが言っているからと鵜呑みにするのも危険な訳で
立ち止まり、何故こういう声があるのだろうと
自分で調べ、反対の意見と照合させて自分で決めなければなりませんが。
自分が感じる違和感を大切にしなければいけないと思います。

投稿: 山桜 | 2013年3月 1日 (金) 18時16分

ささきさん
施政方針演説の冒頭に福澤諭吉の『学問のすすめ』から

「一身独立して一国独立する」

という文が引用されていますが、安倍的(アベコベ)論法によって解釈するなら

A. 一身独立して一国独立する
B. (誰も彼も奴隷となる)

というダブルバインド的な正反対のメッセージが隠されているのだと思います。

投稿: WJF | 2013年3月 1日 (金) 17時38分

こんにちは。ささきです。

WJFさん、これは、とても有益な視点だと思います。

私もほぼ同じようなことを考え、
<アベノミクス>=<安倍のミックス>だと思っておりました。

矛盾する政策が、時に歯ざわりのよいレトリックでくるまれていますが、
それを読んだ保守派は、自分にとって魅力的な部分に引き付けられ、
他の部分は、無視、あるいは軽視してしまい、安倍氏を支持してしまう。

さらに、その上に、各人の希望的観測が投影され、その幻影を自ら信じてしまう。
<陛下の真意をおもんぱかって>という心理です。
そんな構造によって、多くの保守論客たちは、安倍氏を信仰してしまったのではないか、と考えています。

もう一つの要素は、政策進行の<時間軸>の問題です。
道州制の問題は、一番最後に来るとみな思っているはずです。
できたら手をつける程度の優先順位だろう。無視してよい、と。

安倍氏のブレーンとゴーストライターは、意識的に<ダブルバインド>戦略を実施していますね。
<新しい国へ>と施政方針演説を書いた人間は、同一人物ではないでしょうか。
見事に<ズラシ>が行われています。

投稿: ささき | 2013年3月 1日 (金) 17時26分

わんこさんの場合

A. 新自由主義的政策は反対である
B. 安倍晋三は新自由主義者である
C. それでも安倍晋三を支持し続ける

というダブルバインド(板挟み)の状態に置かれていることになります。

投稿: WJF | 2013年3月 1日 (金) 17時11分

>A. TPPは日本の国を破壊するものである
>B. 安倍はTPPに参加するかもしれない
>C. それでも安倍を支持し続けなくてはならない
まさにこの状態ですね。安倍さんは支持しますが、TPP・消費税増税には反対の立場です。民主党のやろうとした逆が正しい。

投稿: わんこ | 2013年3月 1日 (金) 17時08分

なぜ彼らは矛盾したことを同時に語るのか。新自由主義は新保守主義という一見矛盾する立場と結びつきやすい性質があるというのも、矛盾したメッセージが並ぶことになる理由なのかもしれません。

また、皆が同じ手法を使っているというのも不自然なので、洗脳手法をハイレベルに研究している闇の組織から訓練されている可能性もちらりと疑ったりしています。アメリカほどの国になると、大衆煽動の手法などは、かなり緻密に研究していると思います。

投稿: WJF | 2013年3月 1日 (金) 16時31分

WJF様、ふと連想したのですが、
これは戦後日本とアメリカの関係の縮図ではないでしょうか?
より大きな洗脳の一部分、あるいは派生ではないかと。

A(観念)日本はアメリカ無しには存在できない。
      アメリカに依存すれば庇護してくれる。
B(実際の対日政策)日本に対し理不尽で一方的な要求を突きつけられる。
C 日米同盟は維持強化しなければならない。

上記ABは矛盾し、さらにCが加わるとそこから逃れられなくなる。

この構図が日本人の特に親米保守派の「原型」になっているのではないでしょうか?
ですからアメリカに関する個別の政策に対してもこの原型の型にそったこころの動きに
無意識的になってしまうのでは?

水島氏に顕著なのも世代的に説明がつくと思います。
彼の世代では「保守」といえばほとんど「親米保守」なのではないでしょうか?
近年TPPのおかげで水島氏は意識的には親米保守と決別しようとしているのでしょうが
まだ無意識のレベルでは洗脳の構造が働いているのでしょう。
そう考えると時に彼が見せるアメリカに対する矛盾した態度も理解できます。

しかし同時に、水島氏の見せる葛藤の表情から、
洗脳から逃れようともがき苦しんでいるようにも思われます。

上述したのは単なる連想であまり深い考察ではないのですが
戦後我々日本人に植え付けられてしまった洗脳の
精神病理の解明の糸口になるかもしれません。

なんとかして水島氏が洗脳から解放されれば頼もしい味方になるのですが。

投稿: だい | 2013年3月 1日 (金) 15時45分

おちゃのこさん
御指摘の通りです。矛盾したメッセージを同時に突き付けられる時、人は、耳触りのよい方のメッセージにすがるようになります。そしてその信念が固定化し、判断停止の状態に陥ります。そしてもう片方の耳触りによくないメッセージは隠蔽されます。洗脳のプロセスの完成です。

投稿: WJF | 2013年3月 1日 (金) 13時07分

説明ありがとうございます
ダブルバインドですか
その思考停止したものを補うのが愛国と言う何度も何度も反復され強調されてきたキーワードなんでしょうか
矛盾した回答を持ち合わせていながら、見たくないものはあえて盲目になれますから、一種の勝ち続けるゲームの様な気もしますね。本人たちの中ではですけど。

投稿: おちゃのこ | 2013年3月 1日 (金) 13時05分

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