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2013年3月 4日 (月)

安倍政権の対中政策の二面性

アメリカの対中政策に「ヘッジ」(強硬)と「エンゲージ」(融和)の二面性があるように、安倍政権の対中政策にも同じ二面性がみられます。

この二面性がどこから生まれるかという問題を、考えてみたいと思います。

新自由主義者は、ローカルな国民ではなく、大企業を始めとするグローバル秩序の利益の最大化を目指しますので、国を売る相手は、アメリカ方向だけとは限りません。

実際に、安倍政権は、中国の方向に向かってもしっかり国を売っています。

もう既に多くの方たちが引用されていますが、以前はチャンネル桜にも登場されていた、ジャーナリストの青木直人氏のブログから引用させていただきます。

これが「おまかせ定食」のメニューです

●安倍総理のTPP交渉参加発言の真意?をめぐり、ネット上に様々な書き込みが急増しています。23日の講演会に鳥取から駆けつけてくれたAさんと会食しながら、その話題になりました。Aさん曰く「青木さんが言っていた『安倍さんおまかせ定食』のメニューがこれでしたね」。

●「安倍さんは参加を表明していない。マスゴミのデマだ」と言う類の書き込みを読むたびに、私は一種名状しがたい気持ちになります。真面目で、善意にあふれてはいるものの、メディアリテラシーの欠如した安倍総理のファンたちは、政治家の巧みなレトリックを見破ることができないでいるのです。

●TPPばかりではありません。これもNLCが散々警告してきたように、中国向け環境支援が正式に復活することになりました。今まで日本が中国に行ってきた対中環境支援は1兆数千億円(直接、間接合計)、にもかかわらず、中国の環境破壊は進む一方で、そのため、中国の汚染大気が西日本にこの春から夏にかけて押しよせてくるといいます。

●にもかかわらず、安倍内閣は歴代政権が推進してきた対中環境援助の総括(何がどう使われてきたのか、効果はあったのか、無駄はなかったのか、という中身の検証)も要求もしないばかりか、拡散するばかりの大陸からの公害に正式な抗議もないままに、またしても、中国に技術支援を行うことを決定したのです。これ、中国はタダなんですよ。返済は不要なのです、日本からの技術協力(ODA)だから。出所は今度もあなたの財布から。

●こうして、尖閣でなにがあろうが、中国国内でどれほど日本人と日本企業が痛めつけられようが、中国の開発至上主義のつけは日本人が日本人の税金で払うことになったのです。1兆数千億円と言う金額は世界一。日本は中国環境分野への一番の援助国であるにもかかわらず、同時に中国公害から最大の被害を被っている国となってしまったのです。

●話はこれで終わらない。まだ続きます。さらに笑うべきは、そうした対中援助を先頭を切って行ってきたアジア開発銀行の黒田東彦総裁が今後は日銀の総裁に就任するというではありませんか。

●この一連の報道を見て、私は「安倍ちゃんおまかせ定食」の方々にお聞きしたいのです。安倍ならなにをしてもいいのか。安倍ならTPPも、環境支援も、黒田日銀総裁もありなのか。それでも民主党よりもいいとホッと胸をなでおろすのか、と。秋葉原駅頭の熱狂から3か月。早くもバーブ佐竹の歌声が聞こえてきたようです。


古森ブログ

●産経新聞の古森義久論説委員が自身のブログで黒田東彦アジア開発銀行総裁の日銀新総裁就任について疑問を呈しています。古森さんの批判点は黒田アジア開発銀行が行ってきた対中援助についてです。同行がなにをしてきたのか、投稿欄とともに、目を通してほしい。わかりやすい内容です。黒田ノミネートから安倍晋三という政治家のもう一つの顔が見えてきます。彼は市場経済推進論者であり、尖閣事件以後も、中国との「戦略的互恵関係」を見直すと言ったことはありません。これが黒田総裁就任の背景です。

●「安倍ちゃんおまかせ定食派」にとってTPPが試金石となりつつあります。TPP交渉参加、それでもなお、安倍氏を擁護するとなると、これまでの発言との整合性はどうなるのでしょうか。最後は「いろいろ言う人がいるが、俺は安倍ちゃんが大好きだ! 信じているよ!」という結論にいきつくのでしょう。

尖閣諸島をめぐって対中強硬的なポーズを一方でとりながら、その背後で、中国に対する売国行為を行う。

尖閣諸島の危機を語る一方で、沖縄の分離独立を可能にしてしまうような道州制を導入しようとする。

安倍政権が、対中政策において見せる、この二面性はどのように説明ができるのでしょうか。

次のように考えることができるでしょう。

新自由主義者たちは、ローカルな国家単独の利益を追求しようとしているのではありません。

大企業などのグローバル秩序の利益の最大化のために、いかにローカルな国家を利用するか。

ということを常に考えています。

そのためには、ローカルな国民の目をくらまし、「国民の利益(国益)を計っている」という演技をする必要が生まれます。

そこで、

A. ローカルな国民の利益(国益)を計っているフリをするための政策
B. グローバル秩序の利益を誘導するための実際の政策

という政策の二面性が出てきます。

この二面性は、安倍政権の対中政策だけではなく、他の政策の中にも見られます。

A. デフレからの脱却を目指したアベノミクス (国民の利益をはかるフリ)
B. TPPや道州制、消費税増税などデフレを促進する政策 (グローバル秩序の利益の最大化)

安倍政権の領土問題に関する姿勢は、あくまでローカルな国民むけのみせかけであり、演技にしかすぎない。

さらに言えば、グローバル秩序の利益のために、ローカルな国民同士をけしかける、血を流させる。

その背後で、しっかりグローバル秩序の利益の最大化を計る。

国益を追求するフリをしながら、グローバル秩序の利益の最大化を計るというのは、TPP交渉の本質でもあります。

安倍晋三とは、日本という国家単独の利益を追求しようとしているのではなく、日本の国益を追求するフリをしながら、実際には、グローバル秩序の利益の最大化のために、いかに日本を利用し尽くすか、そのことを追求する政治家である。

安倍政権の政策の二面性の中に、安倍晋三のこの姿勢ははっきりと現れています。


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