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2013年3月18日 (月)

三橋貴明はいつ詰むか (10)

(注)このように、チャンネル桜を始めとするさまざまな論客の言説を分析し、批判を加えているのは、彼らが憎くてやっていることではありません。もちろん、私は彼らがしたことを怒っています。しかし、この批判の目的は、彼らの歪んだ言説によって作り出された「安倍晋三は唯一無二の愛国・保守政治家である」とか「自民党は真の保守政党である」といった幻想を打ち砕き、現在日本が直面している国難にあたり、みなさんにもっと客観的な視点から、日本の未来のための柔軟な選択を行ってもらうために他なりません。参院選に向けてこのような言論への批判や監視はますます欠かせない作業になっていきます。

毎日毎日、マンガのような善悪二元論を、これでもか、これでもかと繰り出して安倍政権への盲目的な支持を煽りつづけてきた三橋貴明氏。

TPPの熱心な反対論者でありながら、TPPに積極的な安倍政権を支持すると言う、彼が抱え込んでしまった巨大な矛盾は、いつ、どのような形で解消されていくのでしょうか。

●今日の三橋貴明ブログ

ソフィア脳
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11492799639.html

●今日の善悪二元論

「安倍政権(善)」 vs 「自由に貿易と競争ができるよう日本を開放することに注力すべきと考える新自由主義者(悪)」

●今日の「見ざる・聞かざる・言わざる」

三木谷社長は、TPPを安倍内閣が世界第3位の経済を再生するための広範な取り組みの一環と位置付ける。「この市場を開放しなければいけない。国際基準をできるだけ採用する必要がある。それが日本企業にとって世界で戦う力をつけるための唯一の手段で、もしそれができないなら、その産業は日本に残るべきではない」と語った。「日本人は、強いところをさらに強め、弱い産業は断念して他国にまかせることが必要だと気づくべきだ」 同社長は、経済産業省のエリート官僚がどの産業を促進するかを選ぶ時代はとっくの昔に終わったと語る。「基本的に経産省は、1970年代や80年代に成功した政府主導の産業政策を再現したいと強く願っている。しかし、それは国家資本主義に戻るようなもの」。三木谷社長によると、多くの民間議員が「特定の産業や技術、または企業を選んで公的資金を投入することに反対している」。それでも「官僚は大きな圧力をかけようとしている」という。 過去にも、さまざまな審議会や委員会が日本の構造改革について提案をまとめたが、多くは実現に至っていない。しかし、三木谷社長は今回は違うと話す。安倍内閣は改革への強い決意を示しているためだ。同社長は「安倍首相は、日本の経済再生と産業競争力の強化のために最も重要なのは規制緩和だと信じていると思う」と話す。そして「規制緩和を推し進めれば支持率が高まることも知っている」とみている。』

いやあ、見事なまでに典型的なソフィア脳でございます。

三橋氏が「ソフィア脳」という言葉で揶揄しているのは、「自由に貿易と競争ができるよう日本を開放することに注力すべき」と考える新自由主義のことであり、ここで三橋氏は、楽天の三木谷浩史社長を「ソフィア脳」の持ち主として批判しています。

彼はここでも、産業競争力会議の民間議員に三木谷浩史社長を指名したのは、安倍晋三自身であり、安倍晋三自身がまぎれもない「ソフィア脳」つまり新自由主義的発想の持ち主であるという事実を無視しています。

もう皆さんは、この「インチキな仕立て屋」が「王様が裸である」という事実を隠す「手法」は既にお解りになっていると思います。

彼の「手法」は二つあります。

(1)まず一つ目は、単純な善悪二元論を掲げて、「善」の側に常に自民党や安倍政権を配置し、「悪」の側に、民主党や新自由主義、TPP推進論者、財政緊縮論者などを配置して、自民党や安倍政権が、絶対無二の善なる政党や政権であるかのような刷り込みを執拗に行うこと。

(2)二つ目は、一つめの手法とも重なるのですが、安倍晋三本人とは別に、特定のスケープゴートを見つけてその人物を厳しく批判することによって、安倍晋三本人が抱える欠点をカモフラージュしようとすることです。そのスケープゴートになるのは、小泉進次郎のようなTPP推進派であったり、竹中平蔵や三木谷社長のような新自由主義者であったりするのですが、実際には、三橋氏が激しく批判するこれらの人物がかかえる欠点は、すべて、安倍晋三自身が強烈な形でかかえるものばかりなのです。安倍晋三周辺のこれらの人物の欠点を批判し、安倍晋三の抱える同じ欠点を批判しないことによって、あたかも安倍晋三はこれらの欠点をもたず、これらの「悪いお友達」に欺かれたり、妨害されているかのような錯覚を三橋氏は読者にもたせようとしています。

不思議なのは、三橋ブログのコメント欄の人々が、三橋氏のこのような欺瞞的な姿勢に気づかずにいることです。

「安倍晋三は、唯一無二の保守・愛国政治家である」「自民党は保守政党である」という通説は、三橋氏に見られるような欺瞞的な言説によって作り出されてきた根拠のない幻想にすぎないことを、私たちは改めて認識すべきです。

本日も、やはり、下の三橋貴明氏自身の言葉を、彼に対して、投げかけないわけにはいきません。

三橋ブログ: 2011年10月26日 わたくしたちが今、やるべきこと

国民を「騙そうとしていた」「騙している」わけですから、あなた方は民主主義国家において情報産業で生きる資格がありません。もし、国民を騙そうとしていたわけではないのであれば、はっきり言って知能、知識不足です。いずれにせよ、あなた方に日本の情報産業における職はありません。

●その他の参照記事

「インチキな仕立て屋」と「正直な子ども」
インチキな二人の仕立て屋の大いなる自己矛盾
三橋貴明氏は何がしたいのか
三橋貴明氏は嘘をつくのはおやめなさい
警告: 安倍政権の新自由主義的本質を隠蔽しようとする情報工作について
三橋貴明氏への公開質問状


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コメント

WJF様

本日の三橋さんのメルマガも、TPP反対運動を呼び掛ける事もせず、ミスリードの羅列でした。

要旨を箇条書きします。
○TPP参加交渉はけしからん

○説明演説も薄っぺら

○国民との約束6項目を交渉の中で守るのは無理…既に決まった条件を丸飲みが前提

○安倍総理が自信ありげなのは作戦があるからかも?

○近年の中では安倍総理は有能で一番マシ

○有権者は大人になれ!
(100%の政治家はいない)

○TPP反対、安倍総理支持!

投稿: 中野剛志さんのファン | 2013年3月18日 (月) 20時13分

三木谷さんが、「安倍内閣は改革への強い決意を示している」としてるのに、
三木谷さんだけを悪者にして攻撃の対象としているところとか、おかしいですよね。
国会でのTPPに関する答弁や、過去の発言、閣僚の人選、現在進めている政策などから判断して、
安倍首相の本心は、TPP推進だし構造改革路線だと思います。
私自身、安倍首相のTPPに関する答弁を見るまでそうでしたが、
自分の"期待"によって事実を歪めて解釈している人が多いように思います。

投稿: chapti | 2013年3月18日 (月) 13時54分

三橋の欺瞞についての分析が的確過ぎて感動しました。
もう彼にとっては自民党〉〉〉〉〉〉〉〉〉日本国
なんでしょうね。

投稿: ジュン | 2013年3月18日 (月) 12時52分

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