« 三橋貴明氏は何がしたいのか | トップページ | 【国賊三部作2】国賊チャンネル桜: 本当に守るべきものは何か »

2013年2月25日 (月)

TPPを容認した西田昌司氏

とうとうTPPに反対していた「ハズ」の西田昌司氏まで、TPP交渉参加をやむを得ない決断であると容認するような趣旨の発言をはじめました。安倍晋三にケンカを売ってでも、体を張って、TPP交渉参加の決断を止めてくれるわけではなさそうです。

対米自立を唱え、新自由主義を批判されてきた西田昌司氏のことは、以前は、志を同じくする同士として尊敬申し上げてきた政治家でしたが、安倍晋三と同じく清和会に属するこの政治家に対しては、特に昨年、三党合意に基づく消費税増税を柱とする社会保障・税一体改革関連法にこの方も賛成されて以降、強い疑念を感じるようになりました。

つまり、新自由主義に反対するふりをしながら、彼もまた、グローバル秩序の側に立つ人間の一人ではなかったかという疑念です。

彼自身は新自由主義に強く反対しながら、同時に「安倍晋三自身が新自由主義者である」という重要な事実を隠蔽し、安倍氏への支持を煽ってきたからです。

不可解な矛盾(1): 新自由主義的政権が反新自由主義と誤認されている矛盾

西田氏は、安倍氏と親しい関係をもつにも関わらず、そもそもなぜ安倍政権の公約に「道州制」などというとんでもないものが紛れ込んでいたか、その理由を何も説明しません。「道州制なんかさせない」と言いながら、道州制導入への動きは一向にとまってはいません。どうせ近い将来、TPPと同様「道州制もやむをえない」と彼は言い出すことでしょう。

2月18日、 参議院予算委員会で安倍氏にTPPに関する質問をしていたとき、彼の笑いをかみ殺すような姿勢には大変怒りと不快感を感じました。TPP交渉参加を阻止しようとする真剣で情熱的な姿勢は、全くここにはありませんでした。

TPPの意味や危険性を十分に知悉していた「ハズ」の人間が、安倍晋三が決めることならばといって、TPP交渉参加もあっさり容認する。

「味方だ」と思っていた人々の中に、実際はグローバル秩序の側に立つ人間が紛れ込んでいたのだと疑わずにはいられない昨今です。


« 三橋貴明氏は何がしたいのか | トップページ | 【国賊三部作2】国賊チャンネル桜: 本当に守るべきものは何か »

自民党」カテゴリの記事

コメント

あだりんさん
ひきつづきこちらにお返事します。率直に言えば、いわゆる「保守」ブログは声を上げるのがあまりに遅すぎます。厳しい言い方をすれば、安倍がTPP交渉参加をやる程度のことを見抜く政治のリテラシーや眼力がなければ、政治ブログなどやめなさいと申し上げたいぐらいです。今回の事態に至ったチャンネル桜の責任は計り知れないものがありますが、いわゆる「保守」ブログも、誤った言説を垂れ流すことがなかったか、他人の言うことを無批判に鵜呑みにしなかったか、人々を間違った方向に誘導することがなかったか、よく己を顧みていただきたい。かく言う私自身、反省するところは多々あります。

また三橋氏も、意図的に人々を騙しているのでないならば、言論人の責任として、人々の目をくらますようなことはこれ以上するべきではありません。世論を間違った方向に導いた己の過ちをきっぱりと認め、謝罪すべきです。

投稿: WJF | 2013年2月25日 (月) 21時41分

あだりんさん
メールの返信が戻ってきてしまうためこちらに書きます。チャンネル桜の西田氏の動画は日米首脳会談前のものではないでしょうか。こちらの動画は昨日アップされたものであり、より新しいものだと思います。これまでずっと書いてきたことは、ほぼ的中していますから、けっこうこの手の臭覚は効くのではないかと自負しています。仮に西田氏が本物の愛国者なら、こういう疑念が上がっていることに対して奮起するきっかけにしていただきたいと思います。マスコミもよく信用ならないと揶揄されますが、政治家はマスコミ以上に信用してはならない種族です。

くじけることなく、声を挙げ、戦っていきましょう。
日本をあきらめてはなりません。

投稿: WJF | 2013年2月25日 (月) 14時43分

この記事へのコメントは終了しました。

« 三橋貴明氏は何がしたいのか | トップページ | 【国賊三部作2】国賊チャンネル桜: 本当に守るべきものは何か »