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2013年1月19日 (土)

牧羊犬とショックドクトリンと新脱亜論

牧場での牧羊犬の仕事は、おとなしい羊の群れを追いかけ吠え立てて冊の中に追い込むことです。

日中の軍事衝突が現実味を増しつつありますが、これが牧羊犬(ショックドクトリン)の働きをして、日本という羊の群れをTPPという冊の中に追い込むことがないことを願います。

福沢諭吉が解いた脱亜論。

「日本は亜細亜(アジア=中華)を離脱しなければならない」というのが本来の意味ですが、

「脱亜細亜」は、同時に、「脱亜米利加」でなくてはならない

と思います。

「反アジア(=中華)」や「反アメリカ」である必要はありません。これらの国々と敵対したり衝突する必要はありません。ただ、これらの国々に媚びることなく、毅然と自分の足でしっかりと立つ力は必要であると思います。そのためには、「脱アジア(=中華)」と「脱アメリカ」の気概が国民の間に漲っていかなければなりませんが、対米自立という考えは日本人の間に本当に人気がありません。戦後と冷戦時代を生きてきた日本人の心の奥深くに、アメリカを善なる守護者や解放者と信じ、寄り頼もうとする心情が深く深く刷り込まれています。冷戦が終結して20年以上が経過する現在も、政治家を含めた多くの人たちが冷戦構造のパラダイムから抜け出せずにいます。

資本主義VS共産主義

というイデオロギー間の二極的な対立はとっくの昔に過ぎ去り、代わりに浮上したのが、

日本VS中華(朝鮮を含む)

というサミュエル・ハンティントンの言うところの「文明の衝突」ですが、日本人の多くは、この新しい紛争を未だに冷戦時代の時代錯誤のパラダイムによって捉えようとし、アメリカをはじめとする各国が日本の側についてくれることを素朴に期待しています。しかしながら、世界のほとんどの人々が冷戦時代のパラダイムからとっくに脱却をすませている現在、日本と中国の文明間の対立に積極的に関わり、一方に加担しようとする国は多くはないでしょう。それどころか、冷戦以前には、アメリカは、日本人を凶暴で再教育の必要な異質な民族と見なしたのに対して、満州をめぐる利害と中国進出の遅れから、中華に同情し、協力して日本を封じ込めようとしていた当の国です。日中の争いが文明間の争いとなれば、アメリカは中華に対してより親和的です。

中華(朝鮮をふくむ)とアメリカ。
両者は歴史観を共有しており、
中華の反日の根底には、アメリカの作った歴史観があり、
中華とアメリカ(連合国陣営)は、中国系・韓国系の移民の増加に伴い、今後ますます混然と一つになっていきます。

トロント市議会が南京大虐殺の決議文採択

カナダのトロント市議会はこのほど、「南京大虐殺から75年を思い起こすことを宣言し、国民の関心を高めるための役割を果たす」よう市長に求めた決議文を全会一致で採択した。

 1937年12月に起きた南京大虐殺から75年たった今年、北米の中国・アジア系市民の間では、尖閣諸島問題を契機とした日本国内の右翼的世論の高まりに対して懸念が広がっている。トロントはカナダ有数のアジア系住民が多い都市として知られているが、今回の決議は、日本の戦争責任に対する鈍感さに警告を発したものと言えそうだ。

 決議文は「虐殺はいまだ生存者の記憶に留まり」、事件が決して過去のものではないと強調。「命を奪われた犠牲者に思いをはせ、この虐殺事件を人々に伝えることは歴史の理解と平和を推進するために不可欠である」と述べている。これを受けて、フォード同市長は、「12月13日を『南京大虐殺を認識する日』と宣言する」と声明した。

 また同国バンクーバーでも12月9日、日系市民も含めた約60人が集まり、「バンクーバー市民による南京大虐殺75周年祈念」集会が開かれた。参加者によれば、席上、中国系のビル・チュー氏は、「日本が南京大虐殺を否定するようになっている現状は非常な痛苦を伴う」と述べ、日系と中国系の市民が連帯し、歴史の認識を深め合う必要を訴えた。

最近、田母神俊雄氏と共に『自立する国家へ!』という本を出版される、天木直人という元外交官の方が、同じ問題意識を次のように述べておられます。

安倍自民党政権の最大の敵は米国である

安倍自民党政権はもはや向かうところ敵なしだ。惨敗の衝撃から立ち直れない野党たちの体たらくを横目に見ながら参院選の勝利に手を打つ。それでも足らないといわんばかりに維新の会の橋下と会談し、渡辺みんなの党との分断をはかる。参院選が終ればその後3年間は選挙はない。安倍自民党政権の一人舞台だ。

そんな安倍自民党政権の最大の敵は米国だといえば誰もが冗談だろうと思うだろう。なにしろ民主党政権が壊した日米関係を立て直すのが最重要課題だと安倍首相自身が繰り返しているぐらいだ。ところがその安倍首相の愛国・保守という政治信条がそもそも米国と相容れない。とくに安倍首相の唱える歴史認識とその認識から由来する戦後レジームからの脱却を米国は認めない。

そのジレンマを安倍首相の応援団の筆頭である櫻井よしこ氏が見事に語っている。発売中の週刊新潮1月17日号の連載コラム「日本ルネッサンス」において慰安婦問題に好意的な理解を示す米国を批判している。そう思ったらきのう1月10日の産経新聞「安倍首相に申す」の中で、やはり慰安婦問題についての米国の対日歴史批判について理不尽だと嘆いている。米国が日本を占領した時も同じ事をしていたではないか、米国も黒人を奴隷にしてきただろう、それなのに何故日本だけに厳しく当たるのか、というわけだ。

そう言いたい気持ちはわかる。それに米国での慰安婦問題はロビー活動の政治的な駆け引きの側面は確かにある。しかし米国にはこの恨み節は通用しない。これ以上米国の意向に逆らえば米国は安倍首相の最大の敵として立ちふさがるだろう。こんな恨み節を言うぐらいなら対米従属外交をやめて米国から自立した外交を進めるべきなのだ。

「自立する国家へ!」(田母神俊雄、天木直人共著 KKベストセラーズ)という新書が1月19日に発売される。

外交・安保政策においてその考え方がまったく違うこの二人がなぜ一緒になってこの本を安倍首相に贈るのか。それは、これまでの日本のどの総理も行なおうとして出来なかった日本外交の対米自立を安倍首相の手で行なって欲しいと願うからだ。日本の自主外交を取り戻す事ができるのは貴方しかいないと褒め殺しているのである。

果たして安倍首相は信念を貫くのか、それとも対米従属に堕して米国に潰されるのか・・・



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コメント

日本談児さん、応援のお言葉、ありがとうございます。日中戦争や昭和史の資料をあれこれとそろえ、着々と勉強や準備を進めています。慰安婦の動画も、何年も鑑賞に堪えるものを仕上げるべく慎重に作業をすすめています。必ず責任を果たしてまいりますので、いましばらくお時間いただきますようお願いいたします。

投稿: WJF | 2013年1月21日 (月) 10時38分

鳩山氏の中国での件が話題になっています。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130118/chn13011814250002-n1.htm

「紅の傭兵」も行動を始めるようです。http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/01/14/2013011402294.html

貴殿は慰安婦の動画をひとまず完成させ、次は南京大虐殺の動画に着手されるとのこと。

そして、現実の社会では欧米の植民地主義に起因する人質事件に巻きこめられる日本人。

このような流れでの貴殿の動画作成はなんとなく運命めいたものを感じます。

貴殿の今後の活躍に期待します。

投稿: 日本談児 | 2013年1月20日 (日) 12時14分

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