挟む国と挟まれる国
歴史的に大国に挟まれた国、たとえば、日本、中国、ロシアに挟まれていた朝鮮や、ドイツとロシアに挟まれていたポーランドのような小国は、苦労を負わされてきました。
かつては、ユーラシア大陸の端に位置することで、地政学的に朝鮮を中国やロシアとともに挟む側に立っていた日本ですが、19世紀末以降は、アメリカのフロンティアが太平洋を越えて西進しハワイ、グアム、フィリピンを併呑していった結果、日本はアメリカと中国という二大国に挟まれる位置に立たされることになりました。大東亜戦争は、日本がアメリカと中国に挟まれて二面戦争を戦った戦争でした。最後は中立条約を結んでいたはずのソ連が参戦することで、日本は完全に周囲を挟み込まれてしまい詰んでしまいました。ハワイがアメリカの侵略を受ける初期の頃、ハワイの王室が日本の皇室と姻戚関係を結んで、日本との同盟関係を結ぶことで、アメリカの侵略を食い止めようとした歴史的事実が知られていますが、初期の段階でアメリカの西進をふせいでいたら、現在のような難しい地政学的な位置に日本は立たされずに済んでいたかもしれません。またソ連と中立条約を結ぶ代わりにドイツと積極的に挟み撃ちにしていたら、世界の顔は変わっていたかもしれません。
中国の力が今後ますます大きくなり、アメリカの力と拮抗していくことが予想される中で、どこに日本の立ち位置を求めていくか。この難しい問題に、今後日本はますます深く向き合っていかなければなりません。
次のような記事があります。
2012年5月27日、米紙シカゴ・トリビューン(電子版)は「中国とは衝突する運命なのか?」と題した記事で、中国人にとって米国は「2番目の敵」に過ぎず、1番の敵は日本だと説いた。29日付で環球時報が伝えた。以下はその要約。
ソ連はすでに存在せず、アル・カーイダは有力な指導者を失い、イランも永遠に核兵器を持てないかもしれない。だが、安心するなかれ。世界平和を脅かす要素を探してみると、やはり「中国」の存在は無視できない。
歴史上、台頭中の国は自己の利益を確保したいがために他国との流血・衝突を招くケースが多い。だが、筆者は実際に訪中してみてこう感じた。緊張と見解の相違は避けられないが、必ずしもそれが軍事衝突や全面戦争につながるとは限らない。
喜ばしい事実が1つある。中国人は生まれつき米国に敵意を抱いているわけではないらしい。中国の市場調査大手・零点研究諮詢集団(Horizon)の袁岳(ユエン・ユエ)会長によると、中国人は政治を除き、米国に対してかなりプラスのイメージを持っている。米国系の企業で働きたいと思っているし、米国の映画や音楽も大好きだ。
米国に学ぼうと、今も13万人が米国で留学生活を送っている。中国人にとって米国は「2番目の敵」に過ぎないのだ。1番の敵は、日本である。
中国が本当に危険な国なのかどうか、それは過去の行動から判断すべきだ。マサチューセッツ工科大学の中国問題専門家テイラー・フラベル(Taylor Fravel)准教授は「1949年以降、中国が解決した領土問題の大半は中国側が大きく譲歩している。過去10年、武力行使で領有権を主張したり、国力の向上を良いことに新たに主張したりしたことはない」と指摘する。
中国は国連平和維持活動への参加や世界貿易機関(WTO)への加盟など、問題の平和的解決に積極的だ。急激な変革は求めていないし、過激な手段を用いたこともない。もちろん、過去の結果は未来の行動を保証するものではないが、今は平和な状態が保たれている。そして、それは今後も続いていくとみてよいだろう。(翻訳・編集/HA)
アメリカと中国が戦わなければならない時がいつかくるのならば、日本を盾にせず、日本を巻き込まず、日本の頭越しにやってほしいと思います。
また、囲碁やオセロではありませんが、挟まれそうになったときには、周囲と連携して鋏み返すというのも大切な戦法だと思います。
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